栃木レザー製品のお手入れ方法について書きます。
まず前提として、栃木レザーと言ってもいろいろ種類があり、それぞれに適したお手入れ方法が違います!

革の種類とかわからない。むずかしそう。
革に詳しくなくても大丈夫!なるべく感覚的に理解できるように説明します。
栃木レザー製品のお手入れ方法

まず、栃木レザー以外もふくめて使える基本の革のお手入れ手順を紹介。
- ブラッシング
- 油分を補充
- ブラッシング
以上です。油分の補充にはクリームやオイルなどを使います。
これだけやっておけば、どんな革製品でも60点くらいの手入れは可能!
さらに、革ごとの手入れ方法を知れば、70~80点のお手入れクオリティを実現できます。

100点を目指さなくて大丈夫!ムリなく始めましょう。
栃木レザーの種類|3つに分類
私流に栃木レザーを3つに分けて解説します。
見た目と触り心地でわかる分け方です。
- 水を吸う革
- 水を吸いにくい革
- 油分が多い革
順に解説します。
水をすぐに吸う栃木レザーの手入れ
いわゆる定番のヌメ革というものがこれ。栃木レザーとして売られている製品は、このタイプが一番多いです。
栃木レザーを取り扱っているハシモト産業株式会社の商材でいうと、次にあげるこれらの商品が該当します。
- アースレザー
- エコソフト
- ミシバクロップ
など
この手の革は、お店から何か指示がある場合以外は、商品を買ったらすぐに油分を補充してあげてください。
もちろんこれもグングン水吸うタイプの革です。
見分け方
サラっとしていて、水や油をすぐに吸う栃木レザーがこれ。
✅お手入れのポイント
油分が少ないので乾燥しやすい素材です。
油分を補いつつ表面を保護してくれるクリームでお手入れを。
dete製品では?
栃木レザーではありませんが、イタリアンレザーのマイネがこの革に該当します。
水をすぐに吸わない栃木レザーの手入れ
表面を顔料やラッカー、カゼインなどでお化粧してある革がこれ。汚れに強く、デリケートなタンニンなめし革の中では比較的扱いやすい種類です。
- ヴォーノアニリン
- サマーオイル
など
見分け方
表面が平らで毛穴が整っている革です。
水を垂らしても吸わないか、時間を置いてゆっくり吸います。
✅お手入れのポイント
革に浸透しやすい油分を使ったクリームによるケアがおすすめ。
すでに革が乾いてしまっている場合は、ニートフットオイルも有効。
塗り過ぎないおすすめの方法を公開しているので、使う場合はこちら☟を読んでから使ってください。
dete製品では?
弊社deteで使っている革では、プルアップとサマーオイルがこれ。
油分が多い栃木レザーの手入れ
しっとりしていて柔らかい物が多いです。
栃木レザー以外ではイタリアンレザーに多いタイプ。
栃木レザー社の革では、バケッタという商品がこれです。
しっかりオイルが入っているので、クリーム等はあまり頻繁に塗る必要はありません。
- オイルバケッタ
など
ちなみに、☟の写真は5,6年ほぼほぼクリームの手入れ無しで使ったバケッタのブックカバー。
写真 革製品のお手入れ方法 ~美しいエイジング編~ より
やばくないですか?
写真だと少し伝わりにくいですが、全体にツヤが出ています。
エイジングした革らしいあめ色になっており、経年を感じさせながらも汚い印象はないです。
見分け方
さわるとしっとりした手ざわり。
革によっては、かすかに手にオイルが残るものも。
革を曲げると色が変わるものあります。
✅お手入れのポイント
基本はブラッシングを。
使いやすいブラシはこれ。
いずれはオイルが抜けていくので、薄くクリームを塗ってお手入れをしましょう。
こちらもコロニルを推しておきます。
元々の油分が多く乾燥しにくいので、買ってからお手入れするまでの期間は長めでOK。
dete製品では?
弊社deteで使っている革では、バケッタがこれ。
イタリアンレザーのエルバマット、E.geminiその他もこちらに該当します。
栃木レザーのお手入れに防水スプレーは必要?
結論からいうと、心配ならした方がいいです。
厳密に言えば、革の種類によって、製品によっても違うので、それについて解説します。
防水スプレーした方がいい革
水を吸いやすい革はスプレーした方がいいです。
栃木レザー3分類の中では最初に紹介した素材がこれにあたります。
防水スプレーした方がいい革製品
水に濡れることが多い製品、汚れやすい製品はした方がいいです。
例えば、バッグ、バッグのハンドル、シザーケースなど。
防水スプレーのリスク
防水スプレーで革にシミができる可能性もあります。
ですが、雨などの水シミのリスクや汚れのリスクの方が大きいので、防水スプレーのシミには目をつぶった方が良いケースもあります。
防水スプレーの結論
- きれいに使いたい方
- 濡れやすい製品
- 汚れやすい製品
おススメの防水スプレーはこちら☟
もっとくわしく知りたい方は、防水スプレーはヌメ革に悪影響?使った方がいい理由をご覧ください。
栃木レザーのお手入れに使った道具

詳しくは、
革職人が選んだベストな革用ブラシに検証写真を添えて。
で。
詳しくは、
1909シュプリームクリームデラックスの万能感をレビュー&使い方
で。
詳しくは、
「ラナパーは革に悪い」は本当か?|デメリットとメリットを解説
で。
まとめ
栃木レザーが作っている革は全てタンニンなめしのヌメ革ですが、ヌメ革にもタイプの違いがあり、それぞれ最適なお手入れ方法は違います。
- 水を吸う革
- 水を吸いにくい革
- 油分が多い革
これらに合わせたお手入れ方法を紹介しました。
ヌメ革の性質を知っているとより理解は深まると思います。
ヌメ革の色変化のヒントについてはこちら☟をご覧ください。
お手入れ方法の基本と、シチュエーションごとのお手入れ方法まとめはこちら☟
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