ニートフットオイルは、油分の抜けた革の保湿に最適ですが、使い方を間違えると逆効果になり、ダメージを与えてしまいます。
- ニートフットオイルの塗り方は?
- 塗り過ぎは厳禁?間違った使い方
- ニートフットオイルとは?
革を広げるたびにブラッシングしています。
— dete (@mkgx81) June 18, 2020
ブラッシングすることで保管中に載ったほこりや革の粉が落ち、油分の抜けやカビの繁殖を防ぎます。
革の油分は保管中も揮発してしまうので、乾ききる前に補いたい。
おすすめの方法は、柔らかいブラシに極わずかにオイルを染み込ませて使う方法↓つづく pic.twitter.com/kYkMGglN6P
ニートフットオイルの塗り方

- 塗る前に汚れを落とす
- 馬毛ブラシにオイルを垂らす
- ブラシで塗る
塗る前に汚れを落としましょう

汚れがついたまま塗ると革に汚れがしみ込んでしまいます。
全体を優しくブラッシングしてほこりを落としましょう。
おすすめはこれ。
ブラシの選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
馬毛ブラシで塗る
コットンの布やウールで塗ることを推奨する方が多いですが、私が強くお勧めする塗り方はこの馬毛ブラシ方式。
方法
まずオイル用ブラシを作ります。
ブラシ全体に数滴垂らし、手か布などで全体に馴染ませます。
これで準備完了。
今後は使ったら1滴、また使ったら1滴と様子を見ながら塗ります。
ブラシにオイルを馴染ませたら、あとは優しくブラッシングするだけ。
なぜ馬毛ブラシ?
均一に薄く塗れるのと、革にダメージを与えにくいのが理由。
布やウールでは、”色が変わらない程度に薄く塗る”ことが難しいです。
おすすめの馬毛ブラシ
定番です。オイル塗布用、靴用と複数個揃えたい。
塗布量の目安
使うオイルの量は、ブラッシングした結果で判断しましょう。
「これ塗れてるの?」くらいの感覚で十分です。
革の質感は「少ししっとりしたかな?」くらい。
よほど状態の悪い革でなければ、これだけで革は柔らかくなります。
ツヤが無くなったけど?

塗ったら革のツヤがなくなったけどこれ正解?
大丈夫です!
光沢のある革に塗ると、少し曇ったようになりますが、使っているうちに元に戻るので心配はいりません。
もし気になるなら、オイル用でない方のブラシでブラッシングして仕上げましょう。元の光沢が戻るはずです。
ニートフットオイルの間違った使い方|塗りすぎに注意!
- 塗り過ぎ(量)
- 塗り過ぎ(頻度)
- 普段のお手入れにはNG?
間違った使い方|塗り過ぎ
ニートフットオイルは液体のオイル。液体のオイルは、どうしても塗り過ぎになりやすいです。
革が乾く前に塗り重ねてしまうと、一回の量は少なくても塗り過ぎになることがあります。
普段のお手入れにニートフットオイルを使うのはNG?
そもそもなのですが、ニートフットオイルは普段使いのケアにはおすすめではありません。
オイルが必要なケースは以下のような場合。
- 履かずに革が硬くなってしまったワークブーツのケア
- 乾ききったアンティーク鞄の修復
- 保管時に若干オイルが抜けた革(素材)のリペア
最初の二つのケースでは油分がたっぷり必要なので、クリームよりもオイルが有効。
最後のケースは職人向け。一般的なクリームでは作業の妨げになる場合が(逆にクリームやラナパーの方が良い場合も)ある為、その場合はオイルのみを。
革が乾いている時には確かにオイルは有効なのですが、いかんせん使い方が難しい。
やはりクリームの方がおすすめ。
市販されているニートフットオイル
ネットで買える市販品を紹介します。
品質に差はある?
比較したことがないので正直わかりません。
なので、どれを買えばいいか?というと、最初は量が少ないものを選ぶといいかなと思います。
100mlのものを集めてみました。
ニートフットオイル 100ml
お得な500mlはこちら
クラフト社 ニートフットオイル
Lized アニマオイル
タンナーで実際に使用されているニートフットオイルです。
Lized アニマオイル+W
水溶性エマルジョン(乳液)タイプのニートフットオイルです。
エマルジョン化の効果により革への浸透と表面の潤いを同時に得られます。
乳液タイプなので、通常の革用クリームに近い感覚で使えそうです。
ニートフットオイルとは?

牛のすねから取れる油のこと。
牛脚油(ぎゅうきゃくゆ)ともいわれます。
食肉の副産物として作られますが、食用には向きません。
ニートフットオイルが使える革
牛革や山羊革、馬革などの革に使えます。
革の製法でいうと、スムース、シュリンク、型押しレザーなど。
特に向いている素材は、主に、ヌメ革やサドルレザー、イタリアのタンニンなめし革(バケッタレザー)等。
財布やバッグ、ベルト、革ジャンなどに使われます。
ニートフットオイルが使えない革
起毛革には使えないと言われています。
起毛革というのは毛羽が立った革のことで、スエードやベロア、ヌバックなどのこと。
個人的には、ヌバックに使うのはアリかなと思います。毛羽が寝てしまいますが、それも含めて味わいにしてくれるのがヌバックだと思うので。
その他、爬虫類や象革など、エキゾチックスキン(希少革)や繊細な高級革にも避けた方が無難です。
エイジング目的で塗る人が多数??
新品のヌメ革製品をおろす前にニートフットオイルを塗り、日焼けさせてから使うという方もいます。
日焼けオイルのイメージですね。
エイジングを追求するがあまりに塗り過ぎてしまうこともありますので注意!
ニートフットオイルの塗り方まとめ
馬毛ブラシに馴染ませてブラッシングしながら塗る方法をおすすめします。
この方法なら塗り過ぎを防ぐことができ、まんべんなく塗り広げることができます。
使いどころが難しい製品ではあると思うので、普段使いにはクリームを使うことをおすすめします。
その他、濡れた財布のお手入れ方法

や、
ベルトのお手入れ

汗だくのベルトをそのままにすると、悪臭やカビや変色などを引き起こします。
そうならない為の普段のお手入れ方法をご紹介します。
表まで汗がしみてしまった時の水洗い方法も書きました。
や、
革のひび割れを防ぐ方法

など、お手入れ記事を書いているのでご利用ください。
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