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防水スプレー「アメダス」レビュー|使える素材と使ってはいけない素材

防水スプレー「アメダス」レビュー|使える素材と使ってはいけない素材 革製品のお手入れ方法

当記事はプロモーションをふくみます。

コロンブス社が販売する革製品用防水スプレー「アメダス(AMEDAS)」を買おうか迷っている方に向けて、「使った感想」と「使える素材と使えない素材」について解説します。

私は市販の革用クリームやスプレーを数十種類試した革職人なので、安心して読み進めていただけると思います。

↓持っているお手入れグッズの一部

先にアメダスを使った感想をまとめましょう。

記事のまとめ

アメダスは使いやすく効果もしっかりある防水スプレー。フッ素樹脂タイプだから革製品にも安心して使えます

使える素材は、革、布など。

エナメル革には使えないので注意が必要です。

これでこの記事が伝えたいことの8割は伝わったはず。ですが、これだけだと選び方や使い方を間違えてしまう恐れがあります。

ぜひ最後まで読んで大切なアイテムのお手入れにいかしていただけたらうれしいです。

プロフィール

革職人の経験を活かし、趣味のレザークラフターや革製品のトラブルに悩む方に役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

・レザーブランド”dete“の代表
・出版書籍『革職人になる方法』Amazon手芸本1位獲得

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アメダスはどんな防水スプレー?革製品にも使える万能タイプ

まとめると、アメダスは革製品にも安心して使える優秀な防水スプレーです。

アメダスはフッ素系防水スプレーだから革製品にも安心

アメダスはフッ素を使った防水スプレーだから革製品にも安心して使えます。

革靴でもサイフでも、キャンバスのスニーカーも雨傘もレインコートもまとめてOK。

革靴ケアの専門メーカーが作った商品という安心感もありますね。

フッ素がどうして革製品に向いているのかはすこし後で解説します。

よけいな成分が入っていないから色変化しにくく安心

スプレー直後は色が濃くなりましたが、乾いたらほぼほぼ元通りになりました。

※革の種類によっては色が変わったり、使い方によってシミになったりするリスクはゼロではありません
とはいえ手元の革でトラブルになったことはないこと、長い目で見れば防水スプレーを使い続けた方がきれいな状態を保ちやすいことの2点を理由に防水スプレーをすすめています。

効果|革の上を水がするする滑り落ちる動画

フッ素の効果で革表面がすべりやすくなり、水を弾いているのがわかります。

防水スプレーを使っても濡れたままにしておくとしみ込んでしまいます。濡れたら動画のようにふき取ってあげるのを忘れないでください。

防水スプレーは革をコーティングするからよくないって本当?

これは半分正解で半分はちがう。フッ素系の防水スプレーなら安心して使えます

防水スプレーはおもに2種類ある
  • シリコン系防水スプレー
  • フッ素系防水スプレー
  • 少数ですがその他素材(カーボンなど)やそれらのハイブリッドも

どうしてフッ素なら安心かというと、革をコーティングしてしまうのはシリコンを使った防水スプレーについての話であって、アメダスのようなフッ素系防水スプレーは革全体をコーティングしないからです。

シリコンを使った防水スプレーは革表面を覆うため、透湿性を下げてしまいカビや雑菌が繁殖しやすくなるなど弊害があります。

それに対しフッ素を使った防水スプレーは摩擦係数を下げてすべりやすくして撥水効果を持つものなので、革が持つ透湿性を損ないません

デテログ
デテログ

おろしたてのフライパンのイメージです

シリコンを使った防水スプレーについては、[実験]シリコン入り防水スプレー&クリームを革用におすすめしない理由/使うメリットで実験結果を掲載しています。

スプレーの粗さにはワケがある

昔のわたし
昔のわたし

もっと細かいミスト状ならまんべんなくスプレーしやすいような気がするんだけど・・・

デテログ
デテログ

スプレーの粒の大きさには理由があるんだ

アメダスから噴射される霧の粒はヘアスプレーなどとくらべると少し大きめ。これはあえてそう作られています

そうする理由は、必要以上に舞い上がったスプレーを人が吸い込むのを防ぐため。

もし細かいミスト状にしていたらムラなく塗りやすくなりますが、その分吸い込むリスクが高まってキケンです。

防水スプレーを安全に使うための注意点については、防水スプレーの危険性を話します!安全に使う方法は?でお話ししています。

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防水スプレーアメダスが使える素材

アメダスが使える素材
  • 銀付き革(ツルツルの一般的な革)
  • スエード、ヌバック(毛羽立った起毛革)

一般的な革全般(牛革や豚革、山羊革など)に使えます。特にヌメ革のような吸い込みのはげしい革に使うと効果の大きさを実感するはずです。

昔のわたし
昔のわたし

ヌメ革ってデリケートなイメージあるけど使えるんだね

デテログ
デテログ

デリケートな革ならではのリスクはあるけど、それを理解した上でも使った方がいいと考えているよ。

くわしくは、防水スプレーはヌメ革に悪影響?使った方がいい理由で。

スエードやヌバックのような毛羽立った革にも問題なく使えます。スエードと防水スプレーは相性がよく、スプレーすると非常に高い撥水性を持たせることができます。

さらにスエードをきれいに長持ちさせたいなら、スエードカラーフレッシュレビュー記事へのようなより効果的な商品もあるのでそちらも検討してみてください。

スエードカラーフレッシュはどんな商品?〔使い方と効果〕
スエードカラーフレッシュの使い方、使い方のポイント、効果、どんな人におすすめか?について書いています。結論をいうと、スエードのお手入れを一本で済ませたい方にはとてもおすすめなスプレーです。防水と栄養を与えることができます。

おろしたての布のスニーカーに使うと汚れ防止になりきれいな状態をキープできます。ぜひ使ってみてほしいですね。

もしゴアテックスなどの防水透湿素材に使うのであれば、ニクワックスなどの専用品を使った方がより効果的な可能性があります。

アメダスを使ってはいけない素材と部分

優秀な防水スプレーのアメダスですが、使っていけない素材もあります。

エナメル

防水スプレーの成分がエナメルに付着し、エナメル独特の光沢が曇ってしまうと言われています。

そもそもエナメルは表面が樹脂で覆われた状態の革なので元から水を弾きます。だから防水処理をする必要がありません

エナメルが劣化や摩擦などで剥げてしまった場合は、修理業者に依頼してエナメル層を修復してもらうのをおすすめします。

たとえばくつリネット はプランが選べて1足から依頼できるから使いやすいです。

その他特殊加工の革

昨今さまざまな加工がなされた革が出回っています。それらの中に、防水スプレーの成分と適さない革があったとしてもおかしくありません。

珍しい革を使った製品に使う場合は、スプレーが使えるかどうかを革製品の製造元に問い合わせることをおすすめします。

昔のわたし
昔のわたし

防水スプレーのメーカーじゃなくて革製品のメーカーに問い合わせるのがポイントだね

靴の内側に防水スプレーがかからないよう注意

素材の話ではないのですが、靴に防水スプレーを使うときはインソールとアッパー裏側つまり靴の内側に防水スプレーがかからないようにすることをおすすめします。

基本的に靴内部には汗を吸いやすい素材が使われています。

靴内部に防水スプレーがかかってしまうと、多量に汗をかいたときに水分が吸われず不快な思いをすることになるかもしれません。

写真のように紙などを詰めてスプレーするといいでしょう。

アメダス防水スプレーの使い方

うちのサンプル革製品に実際に使ってみましょう。

色が変わっていますが製品の特性上の仕様なので気にしないでください。

次の手順で行います。

アメダスを革製品に使う手順
  • ブラッシング
  • クリーナー(靴の場合)
  • クリームを塗る
  • アメダス防水スプレー
  • 風通しのいい日陰で乾燥

必ず屋外で使ってください。
風向きに注意し、吸い込まないように注意しましょう。

ブラッシングでほこりを落とす

ブラッシングから行うのが革製品のお手入れの基本です。ほこりを落とし、濡れた時に汚れが革にしみこむのを防ぎます。

使ったブラシはエム・モゥブレィのプロブラシ。適度なコシで使いやすいおすすめブラシです。

このブラシについてくわしくは革職人が選んだベストな革用ブラシに検証写真を添えて。で解説しています。

革靴はクリーナーで古いクリームを落としてから

今回は靴ではないのでこの工程は省きましたが、革靴ならクリーナーで汚れを落としてからスプレーを使いましょう。

靴だけクリーナーを使う理由2つ
  • ロウが多いクリームが使われている場合があるから
  • 他の革製品よりも汚れている場合が多いから

靴用クリームの多くには財布やバッグに使うものよりも多量のロウ成分がふくまれており、使えば使うほど蓄積されて革表面にロウの層を作ってしまうことがあります。

そうなるとスプレーの成分も新たに塗るクリームの油分も革には届きません。定期的にクリーナーで古い油脂を落としてあげる必要があります。

使うクリーナーは水性のものが使いやすいです。私が使っているのはエム・モゥブレィのステインリムーバー。

初心者の方でもあつかいやすい定番の革靴クリーナーです。

くわしい使い方は、エム・モゥブレィのステインリムーバーは革靴に必須のクリーナー|使い方解説をご覧ください。

必要ならクリームを塗る

革は使っているうちに油分が抜けてしまうので、ときどきクリームで補ってあげる必要があります。

各社いろいろな商品を出していますが、ひとつおすすめを挙げるなら、靴でもサイフでも使えて品質も優れているシュプリームクリームデラックスを推しておきます。

このクリームについてのレビューも書いています。くわしく知りたい方はコロニル1909シュプリームクリームデラックスの万能感をレビュー&使い方をご覧ください。

防水スプレーを使う

注意書きをよく読んで使いましょう。

スプレーには振って使うものと振らずに使うものがありますが、アメダスは振って使うタイプです。

缶をよく振り、20cm以上離してまんべんなくスプレーします。

革の種類によっては、スプレーがかかった部分の色が一時的に濡れて濃くなります。乾けば元通りになるので心配はいりません。

このときスプレーを逆さにして使ってはいけません。

全体が均一に濡れるようにしましょう。

革にスプレーすると、濡れて黒くなると同時に白い粉のようなものが付いて見えることがありますが、こちらも心配しなくて大丈夫。乾くにつれて目立たなくなります。

もし白く残るようなことがあったら、乾いた後にブラッシングして落とせば大丈夫です。

風通しのいい日陰で干してブラッシングで完成

完全に乾くまで風通しのいい日陰か室内で干しましょう。気候等の条件によりますが15分くらい置けば十分です。

関連記事 職人が解説|革用防水スプレーの使い方/乾かす時間

乾いたらブラッシングして完了。

特に状態や色の変化もなく安心の仕上がりです。

アメダス防水スプレーのまとめ

アメダスは使いやすく効果もしっかりある防水スプレー。フッ素樹脂タイプだから革製品にも安心して使えます

使える素材は、革、布など。

エナメル革や一部特殊加工された革には使えないので注意が必要です。不安な場合は、スプレーを使う製品の製造元に確認しましょう。

スプレーを使うときはきちんと汚れを落としてから。屋外で使い、吸い込まないように風向きや周囲に人がいないかにも気を付けてください。

あなたのレザーライフのお役に立てればうれしいです。長文お読みいただきありがとうございました。

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