長年履いたビーンのガムシューズをお手入れする方法を解説します。
これからも履き続けるための最適解のお手入れ方法を目指しました。
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ビーンブーツってどうやってお手入れしたらいいの?
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ビーンブーツのお手入れに必要な道具は?
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ビーンのガムシューズって長年履くとどうなる?
などについてお話します。
後半ではビーンブーツの経年変化写真を載せているので、どんな味が出る靴なのか興味がある方にもお役立ていただけると思います。
はじめに。ビーンブーツを長持ちさせるためのお手入れとは?
靴を長持ちさせるには、履き方や保管場所なども重要な要素になりますが、ここではお手入れ方法の観点から見つめてみます。
汚れを落とし、新たに汚れが付くのをふせいで長く愛用できる靴を目指しましょう。
革内の適切な油分量を保つのもポイントです。油分がなくなっているときは、繊維同士をスムーズに動かす潤滑油がなくなった状態。
油分がなくなると、すこし曲げただけでひび割れてしまうこともあります。
関連記事 経年劣化|某ブランドバッグのレザーハンドルがひび割れ|原因と予防策
ガムシューズを長く履くためのお手入れ方法
今回お手入れするのは7、8年履いたガムシューズ。
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革の人の立場で言いにくいのですが、ほとんどお手入れしてきませんでした。
まず革ひもをはずします。
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アップで見てみましょう。
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塗装がちょっと剥げていて乾いた革の表面が見えるのと、乾いた感じのシワが見えます。
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かなり油分が抜けていそうです。
写真で見るガムシューズのお手入れ方法
それではお手入れの手順を解説します。
ゴム部分のクリーニング
ゴムの部分は、革靴だと思わずにがっつり洗いましょう。今回は衣類用の中性洗剤を使います。
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中性洗剤を使いましょう。
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水に洗剤を混ぜ、柔らかいスポンジで泡立てて洗います。
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革の部分につかないようにしましょう。
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布で水拭きしてゴムのクリーニング完了です。
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右足のみクリーニング済みです。
アッパー(革)のクリーニング
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次はアッパー(革部分)のクリーニングです。
まずはブラッシングしてホコリや乾いた汚れを落としましょう。
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今回使うのはコロニルのレザーソープ。革にやさしく水洗いに近いクリーニングができます。
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ピンポン玉くらいずつ出して使うと使いやすいです。
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革につけてやさしくふき取るようにクリーニングします。
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仕上げに、硬く絞った布でやさしく水拭きして仕上げます。
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汚れと染料が落ちています。
もし日ごろからクリームやワックスを使ったお手入れをしているなら、レザーソープではなくステインリムーバーを使うといいでしょう。ステインリムーバーには古いクリームを落とす効果があります。
ステインリムーバーについてくわしくは、エム・モゥブレィのステインリムーバーは革靴に必須のクリーナー|使い方解説で解説しています。
レザージェルで防水性を高める
今回はスルーしましたが、雨による水シミを防ぐならコロニルのレザージェルを使うといいでしょう。
レザージェルの特徴と使い方についてくわしくは、コロニルのレザージェルと防水スプレー比較レビューをご覧ください。
![デテログ](https://dete-diary.com/wp-content/uploads/2019/12/dete_logo_1020.jpg)
防水スプレーでなくレザージェルをすすめる理由はゴム部分にスプレーがかかると嫌だからです。
クリームを塗る
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指に柔らかい綿の布を巻くか、柔らかいスポンジでクリームを取ります。
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ちょっとずつ塗り伸ばします。
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シューツリーがあるなら入れて、持っていないなら手を入れると塗ったりブラッシングしたりがやりやすいです。
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クリームを塗る時は、こすらずやさしく塗りましょう。
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細かいところまでしっかりと。今回は使っていませんが、細部は小さなブラシを使うと塗りやすいです。
関連記事 [失敗しない]レザークリームの塗り方と道具|ペネトレィトブラシが最適
ブラッシングで仕上げ
![](https://dete-diary.com/wp-content/uploads/2022/11/DSF_1154-3.jpg)
ブラッシングでくぼみに入り込んだクリームを取りのぞきつつ、余分なクリームを伸ばします。
つやを出したいならしっかりブラッシングします。
完了です。お疲れ様でした。
お手入れ前と後比較
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クリームの油分でしっとりつややかに蘇りました。
ゴム部分をもっと手軽にキレイにする方法は?
今回は靴底につながる黄色い部分もきれいにしたかったので洗剤とスポンジを使いましたが、茶色いゴム部分だけをクリーニングするならもっと簡単な方法があります。
それは、アルコールを含まないウェットティッシュで拭くだけ。凹凸が少ないのでこれで十分。出先でもお手入れできますね。
逆にもっときれいに美しく仕上げたいなら、ゴムブーツ専用のお手入れ製品を使いましょう。
スプレータイプの製品とローションタイプの製品がありますが、ビーンブーツにおすすめなのはローションタイプ。
布に付けてふき取るだけなので革に飛び散るリスクがありません。
長年履いたビーンブーツのお手入れに必要な道具
ビーンブーツはさほどデリケートな革ではありませんので、万能でクリーニングにもツヤだしもできるプロブラシ(化繊)がおすすめ。もしすでに馬毛ブラシをお持ちならそちらでも大丈夫です。
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細かいところもムラなくクリームを塗りたいなら、ペネトレィトブラシもあると便利です。
クリームはコロニルの1909シュプリームクリームデラックスがおすすめです。シュプリームクリームデラックスは様々な革に使えて撥水効果も付与してくれる万能クリーム。
革用クリームを持っていない方の入門用としておすすめできる商品です。
関連記事 コロニル1909シュプリームクリームデラックスの万能感をレビュー&使い方
革の撥水性を高めるには一般的に防水スプレーが多く使われますが、今回はあえて防水ジェルをおすすめします。
理由は、ビーンブーツのつま先部分にはゴムが使われており、この部分に防水スプレーがかかるとゴムに悪影響を生じさせる恐れがあるから。
ジェルならそのリスクがありません。
防水スプレーを使いたい場合は、面倒ですがゴム部分と、あとは靴の中を布などで覆ってスプレーするといいでしょう。
ビーンブーツの革に防水スプレーやジェルは不要?
Amazonの商品ページを見ると、革が水を弾くと書いてあります。
アッパーに使用した高品質のフルグレイン・レザーが雨や雪をはじき、
出典 Amazon.co.jp
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防水レザーなら防水ジェルもスプレーもいらないんじゃ?
![デテログ](https://dete-diary.com/wp-content/uploads/2019/12/dete_logo_1020.jpg)
古くなると水を吸うようになるよ。
だから劣化を防ぐために早い段階からちゃんとクリームを塗る手入れが必要。
経年劣化で塗装がはがれると水を吸いやすくなります。
クリームを塗ればひび割れを防ぐことができ、劣化を抑えられます。
ビーンブーツは新品時であっても完全防水ではありません。ジェルやスプレーで撥水性を高めておくといいでしょう。
長年履いたエルエルビーン ガムシューズ|お手入れ後の経年変化写真
![デテログ](https://dete-diary.com/wp-content/uploads/2019/12/dete_logo_1020.jpg)
いい味出てるので見て欲しいです。
買って6〜8年くらいになるビーンのガムシューズをメンテナンスしました。
— デテログ (dete®の人) (@mkgx81) November 3, 2022
緑のスエットがクソダサいですが家着なので許してほしいです。 pic.twitter.com/iZNRcgc0CE
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![](https://dete-diary.com/wp-content/uploads/2022/11/DSF_1175-2.jpg)
![](https://dete-diary.com/wp-content/uploads/2022/11/DSF_1172-1.jpg)
まだまだ活躍してくれそうです。長文お読みいただきありがとうございました。
今回お手入れした靴はこちら⇩
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