革製品の保管時に何よりも心配なのはカビ問題!
皆さんはどんな対策をしていますか?
前に革製品にカビが生えたことがあって悲しかった。どうやって防げばいいの?
防カビ剤は何を選べばいいの?
そんな疑問や悩みを持った方に向けた内容です。
頻繁に持ち歩いていれば気にする必要はありませんが、クローゼットの奥にしまい込んだり、ビニールの袋に包んでしまったりすると、簡単にカビが繁殖してしまいます。
つまり、革製品のカビの多くは保管場所や保管方法のまちがいに原因があります。
じゃあどうすればいいか?の結論を言ってしまうと、
カビ予防には、高温多湿を避け、清潔で風通しのいい場所で保管することが大切。
ということです。
さらに日々のクリーニングをすることと適切な防カビ剤を使うことでカビの発生リスクを下げることができます。
具体的にどうすればいいか掘り下げます。
すでにカビが生えてしまって困っている方は、カビが生えた革製品を元通りにする方法はただ一つ!をご覧ください。
革製品のカビ予防には正しく保管するのが大切
カビを防ぐには革製品の保管場所と保管方法が重要です。
- 湿度が高い場所を避ける
- 高温になる場所はできるだけ避ける
- 風通しがいい場所に保管する
カビの好物は湿気です
カビは、湿度が高ければ高いほど活発になり、特に湿度80%を超えると繁殖のスピードが増すそうです。
湿度が高くなる場所は避けて保管しましょう。
高温になる場所は避ける
カビは、気温20℃から30℃くらいが活動のピークになります。
湿気があって気温が高い梅雨から夏場はカビリスクが最も高まる時期。
特に気をつける必要があります。
関東なら6月(梅雨)~11月(秋雨、台風)ごろまで特に注意。
豪雪地帯なら冬の暖房が効いた部屋もリスク高。
風通しの良い場所に保管する
締め切った空間では湿気がこもりやすく、掃除も行き届かないからカビの発生リスクも高まります。
クローゼットの中に保管する場合は、荷物を詰め込み過ぎないようにして空気の通り道を作りましょう。
ホコリが溜まらないように掃除も大事。大事な洋服の為にもきれいにしておくことをおススメします。
たまに使ってあげるのが一番のお手入れだよ~
不織布の袋に入れる
鞄をほこりから守るにはカバーをかけるのがいいのですが、通気性や透湿性をそこなってしまうデメリットもあります。
ほこりを防ぎつつ湿度コントロールができる不織布のカバーを使うことをおススメします。
保管や収納袋についてくわしくは、《大切な革製品》上手な保管方法は?|バッグ、財布他をご覧ください。
カビを防ぐための革製品のクリーニング方法
まずは何よりブラッシングを
カビは胞子が付着して、そこから根を生やします。
定期的にブラッシングして汚れを落とし、カビが革製品に根付くのを防ぎましょう。
革製品をいつもきれいに使うためにもブラッシングはおすすめだよ!
馬毛ブラシが万能でおすすめ。コロニルのこの馬毛ブラシは見た目の高級感がある割にお手頃でコスパが高く人気です。
濡れた革製品は乾かしてから保管する
濡れたままの鞄や靴をすぐにしまうなんてご法度です。
きちんと手入れしてから保管しましょう。
関連記事 濡れた革財布の手入れ方法|保存版
1日履いた靴をすぐに下駄箱にしまうのも×。
靴は1日分の汗をたっぷり吸っています。汗を吸い取ってから保管するのがベター。
シリカゲルの吸湿剤が便利でおすすめです。
ドライペットは雨で濡れた靴の吸湿にもめっちゃ使えるよ!くり返し使えるから家族分あればOK。
別記事のくつの乾燥剤ヒノキドライとシダードライの効果と違いでドライペットのレビューをしています。
防カビ剤を使う|おすすめはワサエース
適切な防カビ剤を使ってカビの発生を防ぐことができます。
おすすめはこのワサエース。
ワサエースの効果は?
自前の革靴にカビを生やしてしまったときに、アルコールでふき取ってこのワサエースと一緒に保管しておいたら、それ以降カビは再発していません。
それ以来絶大な信頼を置いていて、在庫品の保管やあまり持ち出さない自前の革製品に使っています。
塗るタイプとは違い、シミになるようなことが無いので安心です。
匂いが靴や鞄についてしまわないか心配?大丈夫です。
名前から推察できると思いますが、ワサビのツーンと来る抗菌成分で作られています。
本わさびの匂いとかとは少し違っていて、これが何だかなつかしい匂いなんです。何かなー何かなーと考えて気が付いた。
わさビーフ🐄の匂い
です。わかりますか?
これって革ににおいがついたりしない?
においは自然にやわらぐから大丈夫。
匂いがなくなっても、目安の180日間くらい効果があります。
ちなみに、閉じる時に空気を抜いたほうが長持ちするのかなと思ってジップする前に袋を潰すのですが、この時気を付けないと中の空気が目に吹きかかって悶絶します。
保管時は成分が揮発しないよう、ジップロックなどで保管しましょう。うちではジップロック二重にしています。
除湿効果は無い
ワサエースは除湿剤ではないので、湿度の高いところでは、これだけでなく湿度管理も行う必要があります。
除湿剤を使うときは、塩化カルシウムを使ったタイプは避けてください。近くに置いておくだけで革を変質させるおそれがあります。
よくある、底に水が溜まるプラスチックのケース入りのタイプは塩化カルシウムの除湿剤が多いので注意が必要です。
関連記事 【注意喚起】革の近くで湿気とり(塩化カルシウム)を使うの禁止!すすめない理由
さきほど紹介したドライペットなどのシリカゲルタイプの除湿剤を使ってください。
ワサエースの販売店
Amazonや楽天で購入できます。
うちで採用しているものと同じ180日タイプです。これが一番品質が高いのでおすすめ。
防カビ剤が入ったクリームもある
お手入れに使うクリームの中には、防カビ剤が入った製品もあります。
このクリームは使える製品が幅広く、悪い影響も与えにくいのでデテログでもおすすめしています。
関連記事 革小物用コンディショニングクリームの使い方とレビュー(コロンブス)
カビが発生した時の対策|再発を防ぐには?
見える範囲のカビを除去し、カビの再発を防ぎましょう。
最初に理解していただきたいのですが、自分の手で完全に再発を防ぐことは不可能です。
ですが、それを極力抑える努力はでき、よほどひどいカビでない限りは普通に使える状態に戻すことは可能です。
有機ヨードの力でカビを落とし、生えにくくする効果があるミストです。革に大きなダメージを与えにくいので、対応する革製品の幅が広いです。
対してこちらのライニガーは、洗浄力でカビを落とすクリーナー。カビだけでなく様々な汚れに効果がある、コロニルで最強のクリーナーです。
関連記事 ライニガーはシミになりにくいクリーナー?使い方からデメリットまで革職人がレビュー
他には塩素系のカビクリーナーもありますが、革にも大きなダメージを与えかねない。もし使うなら、最悪、革をダメにするリスクがあることをわかった上で使うといいと思います。
すでに生えたカビの対処法はカビが生えた革製品を元通りにする方法はただ一つ!をご覧ください。
この記事は以上です。革製品を楽しく使うお手伝いができたらうれしいです。
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