シザーケース屋が教える革製シザーケースのお手入れ方法

美容師向け情報
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シザーケースってお手入れした方がいいの?
した方がいいなら、どんなケアが必要なの?
コスパのいいケア剤って??

この記事はそんな疑問を解消します!私は美容師経験を経てシザーケース職人になった革のプロなので、美容師さんに対しては特にお役に立てると思います。

むずかしそう?

ポイントさえつかめば大丈夫。あとは”慣れ”です!

シザーケース屋が教える革のシザーケースのお手入れ方法

 

シザーケースは、水に濡れる機会が多いですよね。さらに、カラー剤やパーマ液、シャンプー剤、スタイリング剤、汗など、革の天敵にかこまれながら毎日酷使されます。

シザーケースはバッグやサイフ以上にお手入れが大切です!

実際にどのようなお手入れが必要か、素材ごとにわけて説明いたします。

《手順ゼロ》まずはここから。毛くずのお掃除

言うまでもないことですが、毛くずの掃除は最低限のエチケットです。とはいえ、毎日、シザーケースを分解して毛くずを払うのはちょっと面倒。

そんな方におすすめな時短アイテムがこちら。

ELECOMのダストブロワーです。

エアダスターは、シザーケースの毛くず払いに最適!その中でも、手に入りやすさとコスパを総合するとこれが一番です。

ワゴンやお客様の眼鏡入れなどの掃除にもいいですよ。

ざっくり言うと、普段はブラッシングと防水スプレーでOK

・2~3日に1回・・・ブラッシング。馬毛、化繊毛ブラシで。
・10日~2週間に一回・・・ブラッシング+防水スプレーの使用
・購入後1~2年後から、数か月に一度・・・ブラッシング+防水スプレー+表面が乾いてきたなと感じたら革用クリーム

簡単じゃないですか?

これをやるだけで、シザーケースの寿命は間違いなく伸びます

次の項目からは、シザーケースのタイプごとにわけて詳しく説明していきます。

タンニンなめし革シザーケースのお手入れ

日焼けしてあめ色になったり色が濃くなったりする革で、当店の素材でいうと、ELBAMATTTOIANO栃木レザーE.geminiなどで作られたシザーケースが該当します。

一般的に、シザーケースと言ったらこの革がほとんど。

タンニン鞣し革の性質は、水に弱い、熱に弱いなどがあげられます。酸にもアルカリにも弱く、熱いお湯をかけるなども良くない。

上手に使ってあげれば、とても美しいエイジングを見せてくれますが、シザーケースで美しいエイジングを実現することは難しいのが正直なところ。

ですが、それを言っても何も始まらないので、できる限りきれいにエイジングしてくれるようなケア方法をご紹介します!

忙しい美容師さんが日常的に出来て、革のエイジングを保ちつつ、シミや汚れを防ぐケア方法~タンニンなめし革シザーケース

・2~3日に1回・・・ブラッシング。馬毛、化繊毛ブラシで。
・10日~2週間に一回・・・ブラッシング+防水スプレーの使用
・購入後1~2年後から、数か月に一度・・・ブラッシング+防水スプレー+表面が乾いてきたなと感じたら革用クリーム

これだけです。

ちゃんとやれば、シザーケースでも美しいエイジングを実現することは十分可能。

美容師さんに理解を深めてもらうために、この手順を人の肌に置き換えて説明すると・・・

ブラッシング → 洗顔、シャンプー
防水スプレー → 日焼け止め
革用クリーム → 重点的なトリートメント、スパ、エステ

といった感じ。

ブラッシングは、基本中の基本です。汚れを落とし、革のキメを整えます。内部の毛くずもしっかりと取り除いてください。カビや匂いの原因になります。

ブラシの選び方については、こちら革職人が選んだベストな革用ブラシ

で詳しくご紹介しています。是非ご覧ください。

クロム鞣し革のシザーケースのお手入れ

当店の素材でいうと、Alran goatWHカーフなどで作られたシザーケースが該当します。日焼けで革が茶色っぽくならない革が一般的にはこれ。

クロム鞣し革は、タンニン鞣し革に比べると、若干ですが水にも強く、お手入れは簡単です。

忙しい美容師さんが日常的に出来て、シミや汚れを防ぎ美しく保つケア方法~クロムなめし革シザーケース

・2~3日に1回・・・ブラッシング。豚毛、馬毛、化繊毛ブラシで。
・2~3週間に一回・・・ブラッシング+防水スプレーの使用
・購入半年後から、数か月に一度・・・ブラッシング+防水スプレー+定期的な革用クリーム

クロム鞣し革は、エイジングを楽しむというよりも、新品時の革の美しさを如何に維持するかを考えたケアがおすすめです。

Alran goatWHカーフもともに顔料で革表面が塗装されている為、一時的な撥水効果もあります。その為、タンニンなめし革ほど水濡れに気を遣う必要がなく、革の扱いに慣れていない方にもおすすめできます。

クロム鞣し革にパーマ液、カラー剤が付いたら・・・

水がしみこみにくい革なので、すぐに拭き取れば跡が残らない可能性があります。

拭き取った後、固く絞った布で水拭きしてください。

deteオリジナル防水シュリンクのお手入れ方法

特段これといったケア剤によるお手入れの必要が無く、シザーケースには最適な素材です。宣伝じみていて恐縮ですが、事実です。優れた防水性能と撥油性能を持ち、汚れが革内部にしみこみません。

・2~3日に1回・・・ブラッシング。豚毛、馬毛、化繊毛ブラシで。
・時々・・・水拭き。硬く絞った布で拭いてあげてください。汚れを防いで革を長持ちさせます。

シザーケースにおすすめなケア剤

当店のシザーケースに使える商品を紹介します。

私がおすすめする商品は、実際に試し、リピートして愛用している商品のみです。製品に合うかどうかのテストをしていない、もしくは良い製品だと認められなかった場合はおすすめしておりません。

コスパ最強なシザーケース用ケア剤はこれ

コスパ最強防水スプレー

LOCTITE(ロックタイト) 超強力防水スプレー

安価ながらも十分な性能を誇る防水スプレー。

コスパ重視のシザーケース用のケア剤についてはこちらにも書いています。

シザーケースのおすすめ革ケア用品はこれ!コスパ最強!![保存版]
こんにちは。革製品ブランドdeteの代表ミコガイ(元美容師)です。 この記事では、シザーケースを買ったら最初に揃えるべき革用ケア用品と...

おすすめな革用クリーム

[エム・モゥブレィ] デリケートクリーム 2026

ラノリンを主成分とするゲル状のケア剤。

ラノリンというのは、ウールに覆われた動物の皮脂腺から抽出される蝋。優れた保湿成分を有し、化粧品にも使われています。油分こってりではなく水分量多め、革への影響力もほどほどなので、あらゆる革製品に対応します。

薄く延ばせば染みにもなりにくく、革の柔軟性を取り戻すことができます。

もっと大切にお手入れするなら・・・

少し資金に余裕があるなら、以下の製品がおすすめです。より質が高く、革への栄養補給に効果的です。

おすすめな上質防水スプレー

[コロニル] Collonil 防水スプレー ウォーターストップ

フッ素タイプの防水スプレーです。革に浸透して初めて効果を発揮する為、革用のクリームやオイルなどによるケアを行う前に塗布してください。

ヌメ革、ナチュラルなタンニンなめし革(TOIANOの明るめの革など)では、多少のスプレー染みができます。それでも、サロンワークでできるシミや傷みに比べれば、スプレーを使用する方がマシです!!

※こちらの防水スプレーも、使用する際は、必ず屋外で使い、できればマスクをしてください。

シザーケースにおすすめな上質革用クリーム

目的は保湿です。毎日使うようなものではなく、必要であれば使ってください。

[コロニル] Collonil 1909 シュプリームクリームデラックス SI0021 (カラーレス)

シダーウッド、ラノリンなどの天然オイルをブレンドしたクリーム状のケア剤。

水分量の多いモウブレィのクリームと比べ、こちらの方が油分が多いです。

シダーウッドの香りが非常に良く、お手入れする楽しみも感じることができます。

フッ素が配合されており、多少の撥水効果もあります。有機溶剤が入っていない為、特にデリケートな加工がなされた革にも安心。その反面、汚れ落としの効果は期待できません。

使っちゃだめ!!deteの職人が絶対使わない&シザーケースに向かないケア剤とは?

市販されているケア剤でも、シザーケースに向かないケア剤もあります。

シザーケースに不向きその1 ミンクオイル

昔からヌメ革によく使われていて、好んで使っている方も多くいらっしゃいますが、シザーケースには不向きです。ミンクだけでなく、牛のスネの油のニーフットオイルや、馬の油なども使ってはいけません。理由は、革を柔らかくし過ぎてしまうので、型崩れの原因になります。

シザーケースに不向きその2 シリコン系防水スプレー

シリコンを使用した防水スプレーは、全ての革製品におすすめできません。理由は、シリコンは革を覆ってしまうので、通気性を損なわせてしまい、革の傷みを早めてしまう為です。

これについては、過去記事で詳しく紹介しています。長いので時間がある時にどうぞ。

amazon激安防水スプレーLOCTITEと人気のCollonilウォーターストップ比較
Amazonで激安で販売されているヘンケルジャパンの防水スプレーLOCTITEとコロニルのウォーターストップを比較検証。動画と写真と職人の感覚を交えて詳細に比べています。

シザーケースに不向きその3 ラナパー

ラナパーもとっても有名なレザーケアアイテムですよね。一時はテレビの通販番組でも紹介されていました。使い方を間違わなければ優秀だと思いますが、シザーケースにはおすすめできません。

理由は、主成分のミツロウが革の通気性をジャマしてしまうから。

革は吸水性と透湿性を備えた素材ですが、表面をロウが覆ってしまうと、透湿性が低下し、水分がこもってしまいます。その結果、革が型崩れしたり、カビや雑菌が繁殖しやすくなっていまいます。

蜜蝋に殺菌作用があるって本当??

ネット上で、「蜜蝋には殺菌作用があり、カビの繁殖を抑える」という記事をいくつ見かけましたが、その根拠となるデータを見つけることはできませんでした。
もし蜜蝋にカビを防ぐ効果があるとするならば、それを革に塗ることは大いに結構です。しかし、その場合、製品の表裏全てに塗りたくらないと意味がありません。
なぜなら、カビというのは、革の内部にまで浸透して根を張る生き物なので、表面的にカビの繁殖を抑えたとしても意味が無いからです。悲しいことに、中途半端に通気性を損ねてしまう分、逆効果です。

正しい情報を取り入れて、大切なシザーケースを長くきれいに使いましょう。

シザーケース用ケア剤のまとめ

防水スプレーとクリームは、きちんと品質を見て選んでください。このブログで紹介している商品であれば大丈夫です。

シザーケースをキレイに使えば、今以上に美容師さんがかっこよく見えて、お客様も気持ちよく過ごせることでしょう。

ご案内

こちらからdeteのシザーケース無料カタログを請求できます。請求したからといって営業の電話やDMを送り続けたりはしませんのでお気軽にどうぞ。

》deteシザーケースカタログ無料請求

 

お手入れに関する無料相談をご希望の方はコメント欄もしくはメールでお知らせください。他社製シザーケースをお使いの方からのご質問でも結構です。
※他社製品のお手入れに関するお返事はブログ記事でさせていただきます。

防水スプレーの吸引を原因とする健康被害が報告されています。必ず屋外で使用する、顔の近くで使用しない、マスクを使用するなど、商品の注意書きを守り、正しく使いましょう。

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