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半裁革はどこから切る?大きな革を使うときのパーツ取りテク

半裁革はどこから切る?大きな革を使うときのパーツ取りテク レザークラフト講座

当記事はプロモーションをふくみます。

この記事のテーマ

おおきな革ってどこから使い始めたらいいの?

カット革じゃない革は初めて使います。大きな革を使う時に気を付けることは?

大きな革から切り出す時に使う道具って?

などについてお話します。

半裁って何?という方は、

革の勉強をしたいなら一度でいいから半裁とダブルショルダーを買ってほしい理由3つを先に読んでみてください。

革の勉強をしたいなら一度でいいから半裁とダブルショルダーを買ってほしい理由3つ
半裁とダブルショルダーを買うメリットは3つ。部位ごとのちがいがわかって製作にいかせる、繊維の向きがわかって製作にいかせる、パーツに合う部位を自分で選べる。

さて、半裁革はどこから使うか?についての私の結論を先に言ってしまうと、これは二通りの答えがあって、端から順番に使うか、作る作品にとってベストな部分から大胆に取るかで、どちらも正解です。

これについて掘り下げて、後半では、大きな革をあつかう時に気をつけたいポイントについてもお話しします。

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革職人の経験を活かし、趣味のレザークラフターや革製品のトラブルに悩む方に役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

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半裁(大きな)革はどこから切る?

半裁(大きな)革はどこから切る?

半裁革の切り出し方は二通りあります。

半裁(大きな)革はどこから切る?
  • 端から順番に使う
  • 良い部位から順に使う

端から順番に使う

端から順番に使う方法の良い点は、ムダなく使えて経済的なところと、残りの量がわかりやすいから在庫管理がしやすいところ。

半裁はどっち側から使う?

上から?下から?左右どっちから使えばいい?

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お尻側から使うのがおすすめです。

どっちがお尻?

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まず背中側とお腹側を判別しましょう。

横に細長いのが半裁の特徴。横に置いたときに上か下のどちらかが背中でどちらかがお腹(ベリー)側です。

革質的には、お腹側がやわらかくブヨブヨとしていたり、荒々しかったりして、前脚と後ろ脚の部分がとがっています背中側は硬く引き締まっていて、直線に近い形にカットされています

首(ネック)とお尻(ベンズ)のちがいですが、首の方が繊維の質が粗くとがっている場合が多いです。

対してお尻側は、半裁の中で最も引きしまった部位になっていて、高級感がある質感です。

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先に首と脚を見つけるとわかりやすいです。

繊維の質がわかりにくい場合は、革の裏のきめ細かさを見るとわかりやすかったりします。

あとは、日本の半裁革の場合、お尻側に識別用のシールが貼ってあることがあるのでチェックしてみましょう。

品質が良いお尻側から順番に使うのがおすすめ。

お尻は繊維が引き締まっていて、シールが貼ってあることがある側。脚と首を先に見つけると判別しやすい。

半裁革の左右の向き

半裁っていろんな形があるのね。

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生き物の革なので形はさまざまです。そして右向きの場合と左向きの場合があります。

端の部分は避ける

半裁革でもショルダーでもベンズでもいずれの場合でもそうなのですが、周囲の端は革が伸びきっていないから避けたい部分です。

凸凹だったりシワが多い部分です。
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普通には使いにくいですが、あえての使い方でワイルド感を出すのはアリかと。

こういった部分は、革を買った時点で取りのぞいてしまってもOK(どちらが首でどちらがお尻かはわかるようにしておいてください。)

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deteの場合は、首回りやお腹、脚などの製品に使えない部位も最初にトリミングしてしまいます。

写真左奥のでっぱりが左前脚。その付近からお腹にかけてのブヨブヨな部分をトリミングします。

次はもう一つの方法、一番良いところから切り出す方法について解説します。

良い部位から順に使う

デテログ
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コストよりも仕上がりが第一!そんな使い方です。

すべては最高の作品のため。コスト度外視で大胆に取りましょう。

特に、丸革(一頭まるごとの革)やダブルバット(左右の背中からお尻)、ダブルショルダー(左右の肩から背中)で有効な切り出し方。これらの革は、背中の中心をまたいでパーツ取りができるのが共通点です。

この取り方のメリットは、左右で革の繊維の質の差が小さいため型崩れしにくいところと、良い部分を大きく使うことができるところです。

関連記事 革の形の違い|半裁、ダブルショルダー、シングルバット、丸革、クロップのメリットデメリット

コストより品質を追求するなら、いい部分から切り出す。

ダブルショルダーや丸革は背中をまたいで取るといい部分を最大限使える。

お尻とかわからないしどこが良い部位なのかわからない。そんな時は?

いろいろ説明してもらったけど、お尻とか良い部位とか結局わからなかったです。

デテログ
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そういう時は自由にど真ん中から使っても全然OKです!

今回提案させてもらったやり方は、コスト面や品質を重視したこういう使い方がベターというだけの一例です。

レザークラフトは楽しんでナンボですから、あなたが使いたいように使って大丈夫

悩んでしまうくらいなら実行です。最初の一歩を踏み出しましょう。

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大きな革から上手にパーツ取りするには?

大きな革から上手にパーツ取りするには?
切り出す時に気をつけたいポイント
  • 後々のことを考えてカットする
  • 目だけじゃなく手でさわって確認
  • 裏もチェック
  • 粗裁ちはケチらず大きめに
  • 繊維の向き(上級者向け)

後々のことを考えてカットする

大きな革はどこからパーツ取りするのも自由

はじめて使うときは皆さんワクワクしたのではないでしょうか。これからの方は楽しみにしていてください。

ですが、いくら自由だからといって、後々のことを考えずにカットしてしまうと、ムダが多くなってしまい後悔することになりかねません。

後悔しないために
  • 巻きを全部解いてから計画を立てる
  • 次に何を作るか?考えておく

デテログ
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巻きを全部解かずに切ると、実は意外と残っていなかった、実は残りはキズだらけだったなんていうガッカリな結果になることも。

経験談です。

目だけじゃなく手でさわって確認

一見きれいな革でも、さわってみたら一部分だけ硬さがちがったり、やけにフニャフニャだったりすることがあります。

そういう時は裏も確認してみましょう。表からはわからなかったキズや深い血筋(血管跡)その他の状態不良が見つかることもあります。

関連記事 新品の革製品に傷が。これって不良品?|治り傷・トラ・血筋・虫食いのちがい

裏からもチェック

表から見たりさわったりするだけでは判断できない場合は裏返してチェックしましょう。

デテログ
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型押し革やシボ革は特に表からの判断がむずかしい素材。

裏からもチェックする習慣をつけると👍です。

粗裁ちはケチらず大きめに

大きな革からパーツを取る時は、いきなり型紙通りに切ろうとせず、まずは粗裁ちをしましょう。

粗裁ちは型紙ギリギリにカットした方が経済的ですが、あまり攻めると失敗します。

すこし大き目にカットすることを心がけるのが👍。

デテログ
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私も粗裁ちでケチって失敗したことがある人です。

私の場合は周囲1cmくらい大きめに切るようにしていますが、慣れないうちはもっとよゆうを持ってカットすることをおすすめします

繊維の向きに気をつける(上級者向け)

革には繊維の流れというか向きというかがあります。

作品にしたときにどういう力がかかるか?どんな方向に曲げて使うか?まで考えると、繊維の向きを無視することはできません。

くわしくは、革のシワが入りやすい向きと伸びやすい向き|繊維の向きを理解しようで解説しています。

革のシワが入りやすい向きと伸びやすい向き|繊維の向きを理解しよう
革は、繊維の方向に沿う向きは伸びにくい。逆に、繊維の向きと垂直に引っ張るととてもよく伸びます。 この伸びる方向に革を折ると、自然に折ったり曲げたりができますが、伸びやすいので力がかかる部分に使うのは不向き。

大きな革から粗裁ちする時にあると便利な道具

あると便利な道具
  • カッター(大)×黒刃
  • カッターマット
  • 大型のカッティング用定規

切り出す時に一番便利なナイフは革包丁です。

革包丁は、慣れれば右からでも左からでも、引いても押しても切ることができるからです。

ですが、革包丁の切れ味を維持する為には常に砥いでおく必要があり、粗裁ちのためにわざわざそれをするのが良いかどうかは状況によるところ。

デテログ
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趣味で時々革にさわるくらいの使用頻度なら、粗裁ちはカッター(大)を使った方が効率的だと思います。

カッターについて

deteで使っているカッター

カッターにはいくつかサイズがありますが、刃がしっかりしている「大」がおすすめです。

deteでは3つのオルファのカッターを使っていますが、正直使い心地はどれでもいいし全くこだわっていません。デザインはリミテッドNLネジ式が好きです。

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替え刃は黒刃が切れ味が良くおすすめ。

deteではオトクな50枚買いですが、趣味で使うなら10枚か25枚くらいの方がいいかもしれませんね。

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大型カッターナイフ用の、鋭角研磨で切れ味を重視した特専黒刃
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大型カッターナイフ用の、鋭角研磨で切れ味を重視した特専黒刃

粗裁ちならビニプライよりもカッターマット

革を切るならカッターマットよりもビニプライ(ビニ板)をおすすめする方が多く私もその一人ですが、粗裁ちならカッターマットが使いやすいです。

デテログ
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ビニプライというのは透明のエメラルドグリーンのビニール板です。

理由はうすくて軽く取り回しがいいから

カッターマットのこの薄さがいい。

粗裁ちは大きな革を広げる必要があるので、一般家庭で使う場合の多くは床に広げて切ることになると思います。

そういうときに軽くて取り回しがいいカッターマットは便利ビニプライは重いし硬いから使いにくいです

大型のカッティング定規

粗裁ちも定規があるとやりやすいです。フリーハンドでは余計に大きくし過ぎてしまって不経済だったりもするので。

大きな定規が便利です。素材のおすすめはステンレス製か、ステンレスが貼ってあるカッティング用のアクリル製です。

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上手な保管方法

半裁などの大きな革の保管方法についてちょっとだけ解説します。

保管方法
  • 巻いて寝かせて保管がベター
  • 急な温度変化、高温、多湿、乾燥も避けたい

デテログ
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一番いいのは平置き保管ですが、普通のお宅にはそんなスペースないですよね。

次の選択肢として巻いて保管がベター。立てて置くとシワができるので寝かせましょう。

収納について詳しくは、半裁など大きな革の収納方法|棚/紙管を使った収納をどうぞ。

半裁など大きな革の収納方法|棚/紙管を使った収納
大きな革の収納方法に頭を悩ませている方も多いと思います。棚の選び方、必要なスペース、紙管を注文したらいくらかかるのか?おすすめのスチールラック販売店も紹介。

シワになりにくい巻き方や保管については、レザークラフト用の革の保管方法|シワを防ぐやり方で詳しく解説しています。

レザークラフト用の革の保管方法|シワを防ぐやり方
革を立てて保管するのはNGです!『いざ使おうと思ったら、革がシワだらけでやる気が無くなった』何てことありませんか?この記事では、革を長持ちさせて後々使いやすい保管方法について紹介しています。

まとめ

半裁やダブルショルダーなどの大きな革からパーツ取りする時のテクニックについて書きました。

半裁はどこから切り始めればいいか?の質問への回答は、端から順に切る使い方か、品質最優先で良い部位から順に取るかの二通りの方法を提案させていただきました。

どちらもメリットがあるので、ご自分に合う方法をケースバイケースで選んでいただくといいでしょうう。

半裁を端から取る場合も、首側からなのかお尻側からなのか脚からなのか迷うかもしれませんが、品質が良いお尻から取り始めると使いやすいと思います。

デテログ
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革の良し悪しがわかるクラフターさんは、首部分を取りのぞいてショルダーから使い始めるのもアリですね。

半裁のどこがお尻かわからないという場合は、二本の脚と首を先に見つけましょう。

脚は長い辺の端と端で対になっているのでわかりやすいと思います。首は背側(直線に近い切り口の側)で繊維が粗く荒々しい側です。

わからなかったら自由に使うのもOKですよ。革は部分ごとに全て表情がちがうので、見た目が一番好みのところから使うのもいいですね。

この記事は以上です。長文お付き合いいただきありがとうございました。

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