ディバイダ―があればネジネンいらなくないですか?
コンパスは何に使うの?
そんな疑問にお答えする内容です。
※使い分け方はあくまでもうちの場合です。人によって使い方は違うかもしれません。
革に線を引く道具ネジネン、ディバイダー、ペン付きコンパスの使い分け方
まず、それぞれ本当に必要か?
なのですが、必要です。それぞれちがう場面で使います。
- ネジネン:手縫いのガイドになる線(ミゾ)を引くため
- ディバイダー:ネジネンでは引けない広い幅の線を引くため
- ペン付きコンパス:ネジネンやディバイダ―が使えない革に線を引くため(主に床面)
それぞれ専用の道具で、他の用途はほぼ無いです。
ネジネンは手縫いの線(ミゾ)を引く道具
ネジネンは手縫いに使う道具。
ネジネンを使って革のヘリと平行の溝を刻み、溝にそって菱目打ちをして手縫いの縫い穴にします。
ディバイダーで代用はできない?
一応できますが、ちゃんと作るならネジネンは必要です。
ディバイダ―は革を傷つけてしまい仕上がりが悪くなるから
縫い糸で隠し切れないディバイダー跡が残ってしまうかも!
手縫いの準備にはネジネンを使いましょう。
飾りネンでも使う
内側の飾りネンはネジネンを使って入れたもの。
飾りネンには玉ネンを使うことが多いですが、幅の調整ができるネジネンを重宝するシチュエーションもあります。
買えるお店
東急ハンズやユザワヤ、ジョイフル本田などのレザークラフト用品売り場にあります。
ネットではAmazonや楽天で購入可能です。
写真での判断ですが、FLINT LEATHER TOOLSは見た目も品質もよさそうに見えます。
ディバイダ―の価値は、ネジネンよりも大きく広がるところ
ディバイダーは、ネジネンでは引けない幅広の平行線を引く時に使います。
たとえば、ヘリから20mmとか40mmとかの線を引こうと思うと、ネジネンではできません。
どういう時に幅広の線を引くかというと、ベルトパーツをカットする時。
ディバイダ―で引いた線にそって革包丁でカットします。
うちではそれ以外ではほぼ使いません。
加工が必要な場合も
ディバイダの先端は針のようになっているので、革に線を引くのに使うと革を傷つけてしまうことがあります。
いきなり本番に使わず、試しにハギレに使ってみた方がいいです。
必要ならやすりで丸めてから使いましょう。
買えるお店
こちらも、東急ハンズやユザワヤ、ジョイフル本田などのレザークラフト用品売り場にあります。
この協進エルの商品のようにコンパクトな方が使いやすいと思います。
少し大きいですが、先ほど登場したシンワ測定のものはコスパが高いです。
ペンを挿せるコンパスの有能さ
ディバイダ―やネジネン同様に、うちの革製品作りにマストな道具。それがペン付きコンパスです。
色がつくから線がわかりやすい
ディバイダやネジネンは、革に跡を付ける使い方ですが、革の種類によっては跡がほとんど残りません。また、革の裏は特にわかりにくいので、インクで線を引いてあげる必要があります。
裏ワザで、銀ペンの芯も使えます。
これは便利。
買えるお店
確か銀座の伊東屋さんで買ったと思います。大型店でないと置いていないかもしれません。
Amazonや楽天が買いやすいでしょう。
鉛筆軸のボールペンは比較的よく見かけるものです。銀ペンはレザークラフト用品売り場かネットで。
買って失敗!ペンが挿せるディバイダ
これは良さそうと思ってぽちったのですが、レザークラフト用には不向きな道具でした。
何が良くないかというと、幅をせばめても、11mmくらいまでしかせばまらないこと。
これより細い平行線は引けません。
うちで使うことが多いのは3mmとか5mmの平行線なので残念ながら使えません。
これは良さそう?銀ペン専用ディバイダ
こちらの銀ペンの為のディバイダーなら、数ミリの繊細な線も引けそうな予感があります。
私は試していませんが、☟のショップに問い合わせたところ、ペンの部分と針をぴったり付けることが出来る為、1.5mmくらいまでせまい線が引けるのではないかとのこと。
安心して使えそうです。
目盛り付きの定規で代用できないか?
目盛りがついたアクリル定規でも平行線は引けませんか?
あるていどの厚みと硬さがある革ならできます。
0.5mm以下などの非常にうすい革では定規で平行線を引くのは困難です。
こういう定規も愛用しています。
紙や硬い革などに使うなら、目盛りをつかって問題なく平行線が引けます。
ネジネン、ディバイダー、コンパスの使い分けについてのまとめ
革製品製作に使う、ネジネン、ディバイダー、コンパスについて書きました。
ディバイダー一つでなんとかなりそうでならない、絶妙に価値ある3種類の道具です。
用途についてまとめます。
ネジネン:手縫いのガイドを引く道具
ディバイダ―:ベルトパーツをカットする時のガイド線を引く道具
ペン付きコンパス:ネジネンやディバイダ―が使えない革に線を引く道具
ディバイダしか持っていなかった、ネジネンしか使っていなかったという方は、つかいわけてみると便利さに気づくかもしれません。
紹介したレザークラフト道具
他にも、レザークラフトに関する道具の紹介記事を書いています。
たとえば、
革職人がホック金具をハンドプレスで付ける理由とメリット|使い方
や、
や、
ヘリ落としの使い方のコツ|柔らかい革でも失敗しにくい方法と砥ぎ
など。使ってる動画全部紹介を目指して更新中なのが☟の記事。
合わせてご覧ください。
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