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革職人がホック金具をハンドプレスで付ける理由とメリット|使い方

レザークラフト道具

当記事はプロモーションをふくみます。

革の職人がハンドプレスを使っているのを見て、「打ち具で叩いてつけるのと何が違うんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?

結論を言うと、打ち具とハンドプレスでは仕上がりに差が出ます

  • ハンドプレスを使うとどんな良いことがあるのか?
  • 使った方がいい人はどんな人か?

お話ししていきましょう。

この記事を書いた人

プロフィール

革職人の経験を活かし、趣味のレザークラフターや革製品のトラブルに悩む方に役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

・レザーブランド"dete"の代表
・出版書籍『革職人になる方法』Amazon手芸本1位獲得

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革職人がホック金具をハンドプレスで付ける理由

ハンドプレスを使う理由
ハンドプレスを使う理由

  1. ミスを減らせるから
  2. 耐久性が上がるから

最初に。ハンドプレスのよくある勘違い

最初に大切なことを一つ言います。

勘違いされている方が多いのですが、ハンドプレスは効率化やスピードアップの為の道具ではありません。
疑問がある女性
 

え、そうなの?

ミコガイ
 

はい。ハンドプレスには効率化の効果はありません。
打ち具を叩くのとそんなに大差はないです。

その上でおすすめするということは、スピードアップ以外に大きなメリットがあるということです。

メリット1⃣ミスを減らせる(不良品リスク/コストカット)

真上から正確にプレスできるので、金具取付けのミスが激減します。

カシメのように元々ミスが少ない金具はともかく、ジャンパーホック(ジャンパードット)やバネホックは、慣れていても正確に打つのは難しい。

ミコガイ
ミコガイ

手で打つと微妙に曲がったりするんですよね。

その点ハンドプレスなら、曲がって打ってしまことはまず起こらないので安心です。

結果的に、不良品のリスクを下げ、コストを下げることができます。

メリット2⃣ 耐久性が上がる

手で打つよりも確実に真っすぐ打てるので耐久性が上がります。

慣れた職人でも、確実に手で真っすぐ打つのは至難の業
ナナメに打ってしまうと簡単に外れてしまいます。

手打ちにはリスクがあってメリットが無いと思います。

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初心者がレザークラフトでハンドプレスを使うメリット

レザークラフトでハンドプレスを使うメリット

  1. 仕上がりが良くなる
  2. 階下への音や振動が無くなる

メリット1⃣ 仕上がりが良くなる

前の項目で書いた通り、ミスが減り、耐久性も上がる為、仕上がりが良くなります。

メリット2⃣ 階下への音や振動が無くなる

叩く音や振動がしなくなるので、マンションにお住まいの方、ご近所に配慮したい方には大きなメリット。

ハンドプレスを使うデメリット

デメリットは特に見当たりませんが、その分のスペースが必要になることくらいでしょうか。

革のサイズによりますが、30cm×30cmくらいのある程度しっかりした台や机があれば十分です。

無かったら床でも大丈夫。床が傷つかないよう、古雑誌などを敷きましょう。

ハンドプレスが必要な人はこんな人

  • レザークラフトを長く続けたい方
  • 仕事で革製品を使っている職人
    (もし使っていない方がいたら)

逆に必要が無いのは、レザークラフトは一回限りで辞めるという方。手打ちの打ち具に比べると高額なので、一回きりで終えてしまうと無駄な出費になってしまいます。

今後も続けるのであれば、ハンドプレスはレザークラフト上達に必要な投資と言っても過言ではないと思います。

ハンドプレスを使えば絶対失敗しない?

ハンドプレスを使っても失敗する場合があります。

失敗する要因は?
  1. 革、金具を正しくセッティングしない
  2. 金具が不良品
  3. 革の厚みと金具の足の長さがあっていない

などなど。

正確なデータはありませんが、私が運営するブランドdeteでは、失敗する確率が1%未満なのはまず間違いないです。手打ちだったらもっとミスが出ているはずです。

理由2と3についてはハンドプレスでも手打ちでも同様ですが、失敗の原因で多いので書いておきました。

腕を上げればハンドプレスは必要ない?

もし確実に真っすぐ打てる職人技があるというなら必要ないのかもしれませんが、人の手ですることなので、完璧にするのは極めてムズカシイと思います

じゃあ、「その為に金具打ちを特訓するぞ!」と意気込んで練習して何かメリットがあるかというと、正直私は何も無いと思います。

ハンドプレスを使えば、いつでも同じように正確に打てますから。

深く考えずに確実に打てるので、他の工程に神経を集中できるメリットもあります。

まとめとして、やはりハンドプレスは技術の高さとは関係なく、使った人全てにメリットがある道具だと思います。

ハンドプレスの使い方

ハンドプレス小

手順

  1. ハンドプレスに駒を取り付ける
  2. 上下の駒に金具をセットする
  3. 上下の駒の間に革を置く
  4. ハンドプレスのバーを下に向かって押し下げる
  5. しっかりと体重をかけて押し込む

※しっかりした台の上か、台が無い場合は床で行うといいです。

机で打つ場合は、机の真ん中ではなく、脚の上付近で打ちましょう。

駒は別売りです。大カシメなら大カシメ用、ホック大ならホック大用と、専用の駒を揃える必要が有ります。

疑問がある女性

最初はどの駒をそろえたらいいの?

ミコガイ

駒についての紹介記事を書きました。

専用の設置場所は必要?

私感ですが、専用の場所を作る必要はないと思います。

うちの場合、普段は隅に置いておいて、使う際はその時その時で都合のいい場所に持ち運んで使っています。

本来であれば、しっかりした台に固定して使う前提で作られていると思います。その証拠に、本体には固定用の穴が開いております。

安全性を考慮すれば固定するのがベターです。その方が力も軽くプレスできるはず。

ですが、私感では、固定しなくても手で押さえれば大丈夫。”あくまでも私感”なのでおすすめはしませんが😅

革包みボタンをハンドプレスで取り付ける方法

ハンドプレスでそのまま革包みボタンを取り付けることはできません。

なぜなら、革で包んだ分ホックのアタマが大きくなっている為、そのままハンドプレスの駒をあててしまうと、形が合わず、革にキズが付いたり破れたりしてしまうから。

解決策は、アタマ側の駒を大きくすること

ここで、打ち台の出番です。

アタマ側の駒を外し、打ち台を設置してプレスしています。

打ち台はよくある手打ち用の金具打ち台(メタルプレート)です。

革包みボタンの作り方はこちら☟

革くるみボタンの作り方
この記事では、くるみボタンって?くるみボタンの作り方は?といった内容でお届けします。くるみボタンやってみたいけどどうやるのかな?

ハンドプレス大と小のどちらを買えばいい?

ハンドプレス大はメリットが大きい
ハンドプレス大なら袋状の部分にも使えるのでバッグ作りには必須。

結論をいうと、大を一つ買えば十分です。

理由は、小にできて大にできないことはないから。

ハンドプレス大小の違い

ハンドプレス大小の違い
左:ハンドプレス大 右:ハンドプレス小
大小の違い
  • 大は打つ部分が中空なので、袋状の部分にも打てる
  • 小は平面しか打てない
  • 小の方が若干安定感が良い

小の方が安定感は良いですが、それほど大きな違いではないので、そのわずかの差の為に大小を揃えるメリットは無いと思います。

大と小で駒は共通です。

ハンドプレス大と小
大きさはそれほど変わらないです。

☟が小です。

ハンドプレス本体はどこで買えるの?

ホックやカシメを扱っている問屋、レザークラフトショップならどこでも売っていると思います。

例えば、蔵前周辺では

  • 横谷金具
  • 柳場美錠
  • 角田商店
  • レザーメイトさとう

など。

大阪では、

  • フェニックス
  • 安井商店

など。

Amazonや楽天その他のネットショップでも買えます。

Amazonなどでこれに似た安い海外製品が多く出回っていますが、どの程度の信頼性があるのかはわかりません。

どれを買うかは最終的には自己判断ですが、私ならそれらには手は出さないです。

駒についてはこちら☟をご覧ください。

ハンドプレスのメリットまとめ

ハンドプレスのメリットと使い方について紹介しました。

ハンドプレスを使えば、金具の取り付け精度が上がり、ミスが激減します。

初心者でもすご腕の職人でもどちらにも大きなメリットがありますので、まだ使っていない方には是非導入を検討していただきたいです。

ハンドプレスと同じくらい感動したレザークラフトツールをこちらで紹介しています。

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