ゴムのりの使い方(革と革を接着する方法)

ゴム糊の使い方(革と革を接着する方法)レザークラフト講座

ゴムのり(クロロプレン系接着剤)を使って革と革を貼る方法を書きます。

強く貼れてコバに影響が出にくい方法を紹介するので、レザークラフトの腕を上げたい方に役に立てていただける内容です。

なお、うちで使っているのはサイカプレン NP103というボンドで、見た目はゴムのりと似ていますが、販売店の方に言わせると別物だということです。使い方は変わりません。

今回はこのサイカプレンの使い方を学び、お使いのゴムのりやボンドに応用していただけたら幸いです。

この記事を書いた人
dete

・レザーブランド"dete"の人
・職人歴10年/元・美容師

【DeteLogはこんな方向け】
・レザクラの腕を上げたい
・革のケアの腕を上げたい
・「革」に詳しくなりたい

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ゴムのりを使って革と革を接着する方法

革と革を接着する時の選択肢

ゴムのりを使った革と革の接着のポイントは以下の3つ。

ポイント
  • 両面に塗る
  • 半乾きになってから貼る
  • 貼ったら圧着する

ゴムのりは両面に塗る

ゴムのりや革用のボンドは必ず両面に塗ります。片面に塗っただけではくっつきません。

ボンド用の容器の扱い方、ボンドのすくい方について、接着剤の容器が汚い人はコバをキレイに磨けない?《レザークラフト》で書いています。この記事の後に合わせて読んでみてください。

ジラコヘラで塗る

塗り方は職人でも好みがありますが、私の場合、サイカプレンもサイビノールもジラコヘラを使います。20mmと40mmがあれば十分だと思います。

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2本ずつ使うと効率的です。

二回塗りする

サイカプレンNP103を使うときは基本二回塗りします。

※他のゴム糊の場合は違ってくるかもしれません。

一回目塗った分は、革が吸い込みます。その吸い込まれた分がプライマー(下地)代わりになります。

昔のミコガイ
 

厚く塗れば一回で済むのでは?

と思うかもしれませんが、それではボンドの層が厚くなってしまい、キレイなコバに仕上がりません。

くりかえしますが、あくまでも一回目の塗りが下地、二回目の塗りで非常にうすいボンド層を作るイメージです。

なお、吸い込みがはげしい革の場合、3回塗る場合もあります。

うすく塗る方法については記事の後半で紹介します。

半乾きに乾かしてから貼る

接着する際にもう一つポイントになるのは、半乾きになってから貼るということ。

やってみるとわかりますが、乾いていない状態で貼ってもくっつきません。

どのくらい乾かすのがいいかは接着剤の種類、塗る厚さ、気温などによります。
たとえばサイカプレンNP103では、極うすに塗った場合で10数秒から数分くらい。
10分以上経つと接着力が弱くなり始める印象です。

圧着方法は3つ

貼り合わせたら圧着します。

圧着する方法は、主に以下の3つ。

方法
  • ハンマー(点)
  • ペンチ(線)
  • ローラー(面)

圧着効果は、ハンマー、ペンチ、ローラーの順に高く、強い接着ができます。

一度に圧着できる範囲は逆で、ローラー、ペンチ、ハンマーの順。広い方がムラなく貼ることができます。

それぞれの使い方や使い分けについては、こちら☟で詳しく解説しています。

革と革を貼る道具|ハンマー、ペンチ(エンマやっとこ)、ローラーをどう使い分ける?
ハンマー、ヤットコ、ローラーは、場面場面で使い分けましょう。コバの接着ならハンマー、浮いた部分や凸凹の部分ならペンチ、広い範囲をべた貼りするならローラーがベター。

ヘラに残ったボンドをきれいに取り去る方法

ヘラ同士以外では、革の床(裏面)にこすりつけても落とせます。

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キレイなコバ磨きの為のうす塗りの方法

うす塗りのポイント3つ

 

  • 硬くなったゴムのりを使わない
  • 手早く塗る
  • ヘラを立てて塗る/ヘラの左面にボンドを付けない

※サイカプレンNP103を使ったうす塗りの方法を紹介します。なお、ボンドの種類によって粘度が違うので、ボンドによってはもっと簡単にうす塗りできる場合もあります。
※また、吸い込みやすいボンドの場合、ある程度厚塗りしないと接着が効かないケースもあります。あくまでも、サイカプレンNP103でのやり方です。

硬くなったボンドを使わない

ボンドは、ボンド工場で作られた時点から揮発が始まっていると考えてください。封を開けていなくても少しずつ揮発は進み、開けたら一気に加速します。

できるだけ密閉できる容器に移し替える、移し替えは手早く、使うときもフタを開けっ放しにしないなど気を配りましょう。

使いやすい容器はこれ。

くわしくは、別記事の接着剤の容器が汚い人はコバをキレイに磨けない?で解説しています。

手早く塗る

手早く塗ります。そうする理由は、すくったボンドがヘラの上で乾いてしまうから。

特に二度目の塗りの時は注意。

ゆっくり塗っていると、一回目のボンドとヘラがくっついてしまうことがあります。

ヘラを立てて塗る/ヘラの左面にボンドを付けない

ヘラを立てる角度に注目してください。

ヘラを立てて塗るとうすく塗れて、寝かせて塗ると厚く塗れます

コバをキレイに仕上げるならうすく塗り、コバや表面に影響しない部分は接着を強くする為に厚めに塗ります。

是非試して実感して欲しいです。

この時、いくら立てて塗ってもヘラの左面に(右利きの場合)ボンドがついていたら意味がないので、片面だけにボンドを付けるすくい方を練習しましょう。

その他

その他にもポイントはありますが、考えることが多くなると難しくなるので、余裕があったら意識してみてください。

  • ヘラがコバに落ちないように気を付ける
  • 奥から手前に、前の動きに重ねながら進める
  • 扇形に塗った跡が残るように動かす

など。

ゴムのりとボンド

ゴムのりもボンドも同じクロロプレーン系接着剤というものですが、別ジャンルとして分類しているお店もあります。

たとえば清水商事さんでは、

  • ボンド
  • ゴムのり
  • 接着ラバー
  • 接着剤

と4種類にわけて販売しています。

見てましたが、正直明確な定義はわかりません。恐らく、ゴムのり➡接着ラバー➡接着剤と段々接着力が強くなっていくのだと思います。「ボンド」はエマルジョン系(木工用など)やスプレーボンドなど、それ以外の接着剤としているようです。

私なりの分け方で恐縮ですが、ゴムのりは仮止め用、ボンドは革の種類によっては縫製無しでも使える強力なものと分けています。清水商事さんで分類している「ボンド」とはちがう使い方なので注意してください。

ゴムのり例

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ボンド例

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 1.8リットルクロロプレーン系接着剤粘度 17,000〜19,000cps適度な浸透性があり、皮革の接着、布同士の接着に適した接着剤です。
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ゴムのりの使い方のまとめ

ゴムのり(サイカプレンNP103)を使って革と革を貼る方法についてお話ししました。

ポイントをまとめます。

ゴムのりの使い方

 

 

  • 両面に塗る
  • 半乾きになってから貼る
  • 貼ったら圧着する

コバが磨き仕上げになる場合、ボンドがうすく塗れているかどうかがポイントになります。

うす塗りのポイント3つ

 

  • 硬くなったボンドを使わない
  • 手早く塗る
  • ヘラを立てて塗る/ヘラの左面にボンドを付けない

本当に細かいことですが、こういったことの積みかさねがクオリティの高さにつながるのはまちがいないことです。

 

 

チマチマしたことは好きじゃないです。

趣味でつくるならそれもアリだと思います。また、商売であっても、ラフさを残す製品を作るのならあまり深く考えない方がいいかもしれません。

楽しみながらできるのが一番です。このブログ『デテログ』では、よりクオリティが高い造りを目指す方向けに、職人の私が実際に使っている技術を公開しています。

あなたなりに消化して取り入れていただけたら幸いです。

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