レザークラフトを始めたけれど、素人っぽさが抜けないし高級感が出ない!
そう感じる原因は、貼って縫ってコバを磨いただけの作品だからかもしれません。
あなたに足りないのは裏地です!
って思うかもしれませんが、裏地があるかないかで印象は大きく変わります!!
裏地を付ける方法と選び方を学んでワンランク上の革製品を作れるようになりましょう。
裏地を付けるメリットを学んでレザークラフト脱初心者を目指そう
内ポケットも、裏地が無いとクオリティの高いものは付けられません。
裏地を付けるメリット
- 同じ厚みの場合一枚革よりも丈夫
- 硬さや張り、コシのコントロールができる
- 高級感が出る
- 床面に触れないから衛生的
- 外装と内装の色や素材のコントラストが楽しめる
- 芯や補強材を隠すことができる
裏地を付けない場合のメリット
- 材料費を抑え、製作時間を短縮することでコストを抑えることができる
- 手作り感を出せる
- 一枚革のほうが馴染みやすい
商品化する場合コストは重要ですので、裏地を付けないという選択肢もあります。
弊社製品では、ブックカバーやスタンダードモデルのシザーケースなど、あえて裏地を付けていない商品もあります。
裏地の貼り方は?
貼り方はいろいろ。
- ベタ貼り
- 袋貼り
- 曲げ貼り
- 曲げベタ貼り
- 落とし込み
- そもそも貼らずにミシンで縫いあわせ
などなど。それぞれ説明します。
ベタ貼り
表生地、裏生地両面に接着剤を塗って圧着します。裏打ちともいいます。
補強を兼ねた方法。
中に芯を仕込むとデコボコしてしまう、曲げる部分に使うと負担がかかる場合があるなど注意が必要な貼り方。
布だと接着剤が外に影響してしまう可能性がある為、基本的に革と革を貼る時だけの技法と考えてください。
袋貼り
パーツの周囲だけに接着剤を貼り、真ん中は浮かせます。浮かせ貼りともいう。
ベタ貼りほど強い張りを出したくないときに。
こちらの方が柔らかい仕上がりになります。
曲げ貼り
袋貼りの一種。
表地と裏地のアール部分の寸法に差をつけることで、シワなくキレイに貼ることができます。
製品作りで多用するのでマスターしておきましょう。
円柱型の棒や筒などに沿わせて貼る簡単できれいに仕上がります。
曲げベタ貼り
曲げながらベタ貼りする技法。
手作業で正確に貼るのは至難の業です。
私はあまり使わない方法です。
曲げて使う前提だけどベタ貼りして補強をしたいような状況だと、ただベタ貼りするよりもこちらの方が良い場合もあります。
落とし込み
主にバッグで使う技法。
筒状に作ったカバンの内側に、別に筒状に縫い上げた内装をはめ込み、口元だけで吊るすように縫い留める方法。
内装が破れても修理がしやすい構造です。
ミシンで合わせる
表地と裏地をそれぞれ左手と右手に持って、仮止めせずに縫いながら合わせていきます。
慣れるとそんなに難しいことではないです。
とはいえ、人のすることですから多少はずれるので、あくまでも量産品の作り方。
裏地の選び方
裏地には革だけでなく布も使われていて、種類も豊富。
その種類と選び方についてお話しします。
裏地にはどんな種類があるの?
- コットン
- ナイロン
- ポリエステル
- 豚革
- スエード
- 山羊革
- 羊革
- カーフ
- 合成皮革
- 人工皮革
ナイロンやポリエステルは軽くて丈夫で安価。
本革を使うと少し重くなりますが、質感が優れ、高級感が出ます。
おすすめの裏地は?
財布などの小物の場合、コバの処理の問題があるので、レザークラフトに慣れた方なら革の裏地を使った方が扱いやすいかもしれません。
ヘリ返しをするとか、コバに布地が出ないように工夫が出来るような慣れた方なら、布を小物に使うのもアリですよ。
高級感を出したいなら山羊革、豚革、羊革などがおすすめです。
おすすめできない裏地
合皮を使用することはおすすめしません。
なぜなら、ほとんどの合皮は、合皮が生産されてから3年ほどで劣化して使えなくなるからです。
人工皮革には合皮よりは上質なものがあります。
裏地と裏打ちの違いって?
“裏打ち”と”裏地”を混同してしまう方がいます。
裏打ちは補強目的で表側の裏にべた貼り(全面を接着)すること。
裏地は、革の裏面や内部構造をかくす為の物。
要は、目的が違うということですね。
裏地の目的・・・内装をきれいにみせる、裏地の手触りをよくする
裏打ちした革をそのまま裏地として使うこともあれば、裏打ちした上にさらに別の裏地を貼ることもあります。
裏打ちについてはこちらで詳しく書いています。
表素材と裏地の色のコントラストを楽しみましょう。
デザインの幅が広がります。
裏地は、芯材や補強を隠す役目も果たします
クオリティの高いモノづくりを目指すとなると、芯材を使うことやや部分的な補強は避けて通ることはできません。
こういった補強をそのままに完成というわけにはいきませんよね?
だから、裏地を付けます。
裏地用の生地はどこで買えるの?
コットンやポリエステルなどの裏地はユザワヤなどの手芸店、東急ハンズやジョイフル本田などのクラフトコーナーで手に入ります。
ただ、山羊革やカーフなどはそういったお店では手に入りにくいかもしれません。
これらの革や裏地向けの生地などをお探しの場合は以下がおすすめ。
バッグやサイフなどに使える裏地や芯材などを取り扱うネットショップ
リバティの布を専門に扱うネットショップ
生地の老舗のネットショップ。生地に特化したサイトなのでわかりやすいです。
裏地に使いやすい山羊革、羊革の選択肢が豊富でおすすめです。
山上商店
問屋なので気軽に買えるお店ではありませんが、カーフとゴートの品質は高く、オリジナリティがあります。ネット販売無し。
レザークラフトの裏地についてのまとめ
- 丈夫
- 高級感
- 衛生的
- 色遊び
- 芯材が使える
- ベタ貼り
- 袋貼り
- 曲げ貼り
- 曲げベタ貼り
- 落とし込み
- そもそも貼らずにミシンで縫いあわせ
- バッグの内装は気に入った物なら何でも
- ただし合皮はおすすめできない
- 高級感が出る革の裏地は良いよ
裏地を付けることで製作の幅を広げることができ、製品のクオリティを上げることにつながります。
最初は、「難しそう。」とか、どうしたらいいかわからないという方もいらっしゃると思います。
そういった方は、本を見ながらやってみるのもいいです。
私が過去に読んだ本の中で、初心者さんにもわかりやすくて、なおかつ裏地について勉強になるのは以下の2冊。
裏地に特化した情報はありませんが、財布やバッグを作りながら裏地の付け方も学べます。
裏地の付け方についても詳細な説明があります。
初心者さんは必見です。
チャレンジしてみてください。
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