この記事では、ハンドメイド作家に興味を持つ方や、本業ハンドメイド作家を目指してがんばっている方に向けて、売れるハンドメイド作家になるために必要な3つのスキルについてお話します。
すでに活躍している作家さんの中には、これらのスキルを意識せずに活躍している作家さんも多いと思います。
そんな方は知らず知らずに身につけていて、そうでない方はどれかが足りない。紹介するのはそんなスキルです。
デテログがお伝えしたいのは次の3つのスキルです。
どれも重要です。それぞれについて詳しくお話しします。
販売方法が知りたい方は、ハンドメイド販売でミンネとBASEとSNSをすすめる理由をご覧ください。
ハンドメイド作家で食べていくなら【継続】を意識しよう
ハンドメイドの技術やセンスを成長させるには地道な練習や試行錯誤が必要で、長い時間を要します。
SNSでファンを集めるのも、ミンネやクリーマで売れるページを作るのも、ブログの価値を高めるのも、同じように地道に続けるしか方法はありません。
たとえ思うような結果が出なかったとしても、継続せずすぐに辞めてしまっていたとしたら、方法が悪かったのか?それともやり込みが足りなかったのか?その判断がつきません。
良いと信じる方向を見つけたら、まずはとことんやりきってみましょう。
そうはいっても続けるのも簡単じゃない
自信が持てなくて続けられない
そう考える方もいるでしょう。そんな方に向けて、継続させるために大切な考え方を二つ提案します。
継続するために、まずは一つに絞って注力する
ハンドメイドのジャンルにしても、それをうまくやるためのノウハウにしても、あれもこれもと手を出すのではなく、まずは一つに絞ってやってみるのをおすすめします。
目移りするのがよくない理由は2つあります。
ハンドメイド作家を本業にするとなると、製作から広報から在庫管理から発送作業などなど…全ての業務を一人でやらなくてはいけません。
いろんな改善策やノウハウに手を出すと、そのどれもが中途半端になってしまいます。
限られた時間と労力を効率的に使うためには、1点集中で結果が出るまで(良し悪しがわかるまで)やるのが大切。
とことんやってみる
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ダメだったら切り口を変えて試す
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それでもだめなら別の方法に変える
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とことんやってみる
⇩
・・・
たとえ小さくても成果を記録する
継続が必要といっても、結果が出ているのかどうかわからない状態でやみくもに続けるのは、正直苦痛以外の何物でもありません。
そこで提案です。自分の小さな成果をホメて、嫌にならない継続の仕方を試してみましょう。
自分が積み上げてきた成果(財産)を視覚化し、後でニヤニヤしながら眺められるようにしておきましょう
とはいえ、日々大きな成果が空から降ってくるようなことはありません。だから自分で見つけます。
具体的な方法は、日々の変化を記録すること。たとえ小さくても、発見したことや成果とそれにいたった方法をメモします。方法は自由です。
人に見せる必要はありませんが、SNSやブログで発信してもかまいません。
記録したいのは次のようなタイミングです。
これらの記録は自分の成長のために有効なのはもちろん、自分をアゲるのにも◎。
自分の小さな成長(成功体験)を意識して記録すると、自分をホメる機会が増え、継続へのモチベーションアップに繋がります。
すぐに成果が出ないのは普通です
何をするにしても、すぐに成果が出ないのは普通のことなので安心してください。
私は革職人として独立して13年目を迎えようとしていますが、新商品を販売してもすぐに動かず、2、3年経ってやっと売れるようになるなんてことが普通にあります。
ネットで商売するなら継続が大事だなと改めて思った。
— デテログ (dete®の人) (@mkgx81) October 3, 2021
特に広告費をかけない場合は。
発表して2、3年経ってから動き出したアイテムがあります。
ブログ記事では書いて半年以上たってから上位表示された記事もあります。
ほとんどの人が結果が出る前に自分から退場していくらしいですよ。 pic.twitter.com/0T84bBcd5D
辛抱の期間にあきらめて掲載を取り下げたり、情報発信を止めていたとしたら、今の結果になってはいません。
信じて継続するのって大切。
とはいえ、ただ同じことを続けるだけではうまくいく確率は下がります。
トライして失敗したり発見があったりをくりかえした後から成果がついてくるので、失敗を怖がらずに続けて欲しいです。
稼ぐスキルはハンドメイド作家の必須能力
ハンドメイドを始めたころは、自分の理想のカタチを実現することに一生懸命になる方が多いと思います。ですが、作家として食べていくとなると、それだけではむずかしい場合が多いです。
利益を上げる必要があり、そのためには稼ぐスキルが必要。では、稼ぐスキルとはいったいどんなものでしょうか。
魅力ある作品を作るセンスと技術
言うまでもないことですが、魅力ある作品を作るためのセンスや技術が必要です。
製品として通用する技術は当然なので置いておいて、この記事ではセンスについてお話しします。
センスの話をすると引け目を感じてしまう方がいます。この背景には、「センスは感覚的なもので磨くことができない」という考えがあるのではないかと感じます。
ですが世の中には、「センスは知識」という概念もあって、私はまさにその通りだと感じています。
これは、くまモンの企画をしたことで有名な、クリエイティブディレクターの水野 学さんが提唱している考えです。
センスは生まれついたものではなく、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上する
出典 センスは知識からはじまる 紹介ページより Amazon.co.jp
水野 学さんは執筆活動もされていて、代表的な本は「センスは知識からはじまる」です。
私はこの本はまだ読んでいませんが、慶応大学の講義を書き起こした『「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義』を読んでハッとさせられるものを感じました。
センスが技術同様に磨けるものと仮定するならば、プロのハンドメイド作家さんが「センスに自信がない」とは言わない方がいい。さっさと磨きましょう。となります。
少し脱線しますが、昔々の骨董品店に就職した丁稚(でっち)さんは、まず良い品物とそうでない品物を見せられ、そのちがいを知識として理解する訓練をさせられたそうです。
誰も最初はこの丁稚さんと同じです。
知識を蓄えた分だけセンスが身につき、それはいつかあなたの武器になって活躍してくれるでしょう。
潜在的なお客様の「欲しい」気持ちに応える
あなたの作品を買ってもらうには、まだあなたを知らないお客様のニーズに応えた製品展開をする必要があります。
このようなニーズを、潜在ニーズと言います。
マーケティングに関する知識は、全てのハンドメイド作家さんが学ばなくてはいけない知識ではありません。自然と身についていて、息を吐くようにヒット商品を生み出す作家さんもいるからです。
ですがその逆に、いくら作っても潜在的なお客様の心を動かすことができない作家さんもいます。というよりもほとんどの方がそうかもしれません。
身についている人とそうでない人とのちがいは簡単なことで、センスの話と同じ。つまり経験と知識です。
普通に暮らしていれば身に付かないのが普通で、人より劣っているからではありません。
これから勉強すればいいだけなので大丈夫。
動画のセミナーや本など、今の時代は家にいながらにしていくらでも勉強できます。
自分の本の宣伝で恐縮ですが、ハンドメイド作家さんのためのブログ戦略本(電子書籍)「ハンドメイドブログ大全」を出版しました。
このブログ「デテログ」運用に生かしているノウハウを惜しみなく晒しています。直前まで、出版するかどうか本気で迷った内容です。
ブログをハンドメイド売上に生かしたい方にお役立ていただけると思います。
自分にとって価値があるかわからないからお金出すのはちょっとな
という方もいると思うので、本を元にしたブログを書きました。
本で書いている内容の一部を練り直して無料公開しています。
「作品さえ良ければ売れる」は間違いやすい考え方
何をもってして「良い」とするかにもよるのですが、作品の品質を上げれば売れるようになると考えてしまうと失敗しやすいです。
もちろん、作品はかわいい方がいいし、美しい方がいいし、便利な方がいいし丈夫な方がいいです。
ですが、「↑これら」と、「お客様が欲しくなる気持ちの強さ」は比例しません。
なぜなら、実物は良い物だとしても、その良さを正しく伝えられていないとお客様に価値を感じてもらうことができないからです。
では、お客様に価値を感じてもらうためにはどんなスキルが必要なのでしょうか?作品本来の良さを伝えて売上を上げるために必要なスキルは次の通りです。
作品本来の良さを伝える撮影技術
WEBで物を売る場合、お客様が実物を見るのは基本的に買った後です。つまり、ネット販売では写真や動画のビジュアル+αのテキストやトークで良さを伝えることになります。
※口コミなどの外部要因も重要ですが、自分でコントロールできない要素なので今回は触れません。
写真は、必ずしも芸術的に美しく写す必要はありません。
など、売れやすくするための撮り方を意識する
私は長年自分の商品を撮影してきましたが、基本的に一眼レフと外付けの照明を使ってしまうため、スマホを使った手軽な写真ノウハウをお伝えすることができません。一つ言えるのは、
ライティング(光のつかい方)めっちゃ大切
ということ。どんな撮影にも言えることで、何(カメラ・レンズ)で撮るかより、ライティングの方が重要です。ぜひ意識して撮影していただければと思います。
スマホ撮影の勉強法は、本でもYouTubeでもどちらでもいいです。YouTubeだったらたとえばこちらなど。
最近読んだノウハウ本では、カメラ1年生 iPhone・スマホ写真編 (たのしいカメラ学校の教科書) がわかりやすく読みやすかったのでおすすめします。
スマホ写真を使いこなすために最適な一冊と言えるでしょう。
別記事のハンドメイド販売に役立つおすすめ本5選でこの本をレビューしています。
その他、一眼レフなどで真上から作品撮影したい方に役立つ記事も書いています。
共感を得る情報発信
SNS時代以降、共感力が重要な時代だなと感じています。
ポジティブなバズりの根底にあるのは、多くの場合共感です。
相手の立場に立って考え、感じ、行動することで人と人との繋がりは強まります。
共感でフォロワーを増やし、商売に繋げられる人は最強だなと思います
共感が商売につながった起業家がメディアで紹介されるケースも多いです。
悩む人の立場に立って開発した商品で起業しました。
こんな話を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
先ほど紹介した私のブログノウハウ本「ハンドメイドブログ大全」内でも触れていますが、ブログの情報発信も根底にあるのは読者への共感だったりします。
読者(私の場合は過去の自分)の悩みや疑問に寄り添って記事を書くと喜ばれる場合が多いです。
ちなみに、共感は特別な行為や何かを超越したものではなく、トレーニングして力をつけることができるとのことです。
共感力を高めることによって、極めて相手の状況と類似した自分の経験や想像力をイメージすることが可能になるのです。
出典 共感力を高める7つの方法 より Amazon.co.jp
長くなりましたが次が3つ目。最後までお付き合いください。
ハンドメイドを楽しめるのも立派なスキル
〇〇さんの作品は楽しく作っているのが伝わってくるから買いたくなる
そんな思いでファンになっているお客様もいますね。ハンドメイドならではのファン心理ですが、ファンとは本来こういうものなのではないでしょうか。
これは作家さん自身が本当に楽しんでいてこそですが、中には、
楽しい趣味だったのが、プロの作家になったら楽しくなくなってしまった
そんな作家さんもいるかもしれません。
本業になってもハンドメイドを楽しめる作家さんには、2つのタイプがあるように思います。
純粋にいつまでも楽しめる能力
いつまでも純粋に作業を楽しめるのは、生まれ持った才能や特性のようなものではないかと私は考えています。
身につけようと思っても、そう簡単なことではないでしょう。
では、そうでない一般人が、ハンドメイドを楽しみながら仕事として成り立たせるためにはどうすればいいか?
私の考えは、「ハンドメイド事業を一つ先のフェーズに進める」です。
先のフェーズとは、「人に喜んでもらうことに主軸を移し、事業拡大にやりがいを見出すこと」を指しています。
次のフェーズとは|人を喜ばせる/ビジネスとしての楽しみ
自分が好きな物だけを作り続けるハンドメイド販売には、いつか限界が来るかもしれません。
など。
そんな限界を感じた方には、自分主体のものづくりから、お客様主体のものづくりへの移行を提案させていただきます
お客様の喜びをモチベーションにできれば楽しみが続きます。その結果として商売がうまくいく人も多いのではないでしょうか。
利益が増えればさらにモチベーションが高まります。
自分が好きな物だけ作り続けることに限界を感じたとしても、それはいたって正常です。
いつまでも楽しめる才能を持った人と自分を比べるのではなく、新たなフェーズの楽しみを見つけましょう。そうして形を変えて楽しく続けられるのもハンドメイドの魅力です。
売れるハンドメイド作家になるためのスキルまとめ
売れるハンドメイド作家になるための必須スキルについてお話ししました。ご紹介したのは、次の3つのスキルです。
ハンドメイドで成果を出すためには地道な継続が必要です。
途中でモチベーションを失わないために、些細なことでも記録を残し、成功体験に目を向けて自分をホメる意識を持つのをおすすめします。
売上を伸ばすには稼ぐスキルが重要ですが、この記事では「センス」と「潜在ニーズに応えるスキル」と「魅せる技術」に着目しました。
美的センスもマーケティングのセンスも写真のセンスも、後からいくらでも学べるスキルです。最初はわからないのが当たり前なので、一歩ずつ地道に学んでいただきたいです。
最後に、自分自身が楽しむことも大切だとお話しました。純粋に作ることに没頭して楽しめるのは一種の才能ですが、それがなくても大丈夫。
自分の喜びからお客様の喜びに主軸を移せば、ハンドメイドを楽しみながら事業を続けられるでしょう。
この記事は以上です。長文お読みいただきありがとうございました。
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