この記事では、「素人でも書ける電子書籍テーマの決め方」をピンポイントで解説します。
kindle書籍を5作品出版し各ジャンルでベストセラーをしていますが本業は自営業の革職人。だから私と同じくプロでない方には親しみやすい内容なのではないかと思います。
何を書いたらいいのかな?
私が書く内容に興味がある人いるのかな・・・
そんな疑問や悩みを抱えた方に役立てていただける内容です。
私は物書きのプロではないので、正しい文章の書き方や本作りのセオリーは教えられません。
その代わり、素人の私でもジャンルベストセラーを達成できた経験とそのプロセスをお伝えすることができます。
電子書籍に興味がある数年前の私です。一緒に勉強しましょう。
kindle出版の大まかな流れ|執筆からアップロードまで
出版の大まかな流れを教えて
kindle本を出版する流れを大まかに書くと次の通りです。
本を執筆する
↓
KDPアカウントを作る
↓
本のデータをアップロードする
↓
販売開始
もう少しくわしい出版の方法や出版のメリットデメリットについては、関連記事のkindle本を出版してわかったメリットとリスク|迷っている方へで解説しています。
執筆の作業を私のやり方で分解すると次の流れになります。
テーマを決める
↓
構成(見出し)を決める
↓
見出しに沿って本文を書く
↓
表紙を作る
この記事では本を作る過程の中で一番重要な「テーマ決め」にしぼってお話しします。
kindleのテーマの見つけ方は読者目線と自分の強みがカギ
本を書くって何について書いたらいいんだろ?
テーマは一番大切な要素。じっくり考えて、ぶれずに1冊書き通せるものを選びましょう。
ヒントになる見つけ方はいろいろありますが、「潜在読者に喜ばれる内容」と「自分の強みを生かす」のがポイントになります。
潜在読者が求めている内容を書く
プロの作家でない私たちの本を読んでもらうためには、潜在読者が知りたい情報をわかりやすく書くのが最善策だと私は考えます。
ここでいう潜在読者とは、まだあなたのことを知らないけれどあなたが持っている情報や話せる内容を欲している人のことです。
もしあなたが「多くの方の手に取って欲しい」とか「不労所得でウハウハ」ともくろんでいるなら(決して簡単な道のりではありませんが)、自分が書きたいことばかりを書いたり、独りよがりな内容では目的を実現するのはむずかしいという現実を知っておく必要があるでしょう。
これはブログで多くのアクセスを集めるための考え方と同様です。
関連記事 ハンドメイド作家がブログを収益化する方法4選で解説しています。
自分が語りたいことを書くんじゃなくて読者にとって価値がある内容がポイントなんだね。
一番わかりやすい潜在読者の例は過去のあなた自身
潜在読者ってどういう人だろう?
一番わかりやすい例は過去の自分。
私のkindle本は、革職人を目指していた当時の自分や独立したてのころの自分を想定しています。
この記事でいうならkindleを出版する前の自分が潜在読者像。言いかえれば、当時の私と同じように「kindleを出版してみようかな」と考えている人に向けた内容とも言えます。
まだ知識がない過去の自分にも理解できるわかりやすい文章を心がけましょう。
むかしの自分に向けて書くやり方なら僕にもできそうな気がしてきたよ
ここまでの内容で、潜在読者が求めている情報が大切と理解していただけたと思います。しかし問題は、私たちが持っている知識や経験には限りがあるということ。
その上でどうやってテーマを探すか?
答えは自分の強みを生かすことにあります。
本のテーマに生かせる4つの強み
本のテーマを探すうえでヒントになる例として、今回は4つの要素を挙げてみました。これらすべてを満たしている必要はありません。どれか一つでも持っているならチャンスです。
1:人より得意なことや高いスキルがあるなら本にしないのはもったいない
もしあなたが人よりも高い技術や高度な知識を持っているなら、すぐに本を書きましょう。
そんな専門的な人なんてそうそういないよ。
ナンバーワンでなくても大丈夫。むしろ、親しみやすい立ち位置の先輩の話を聞きたがっている方は少なくないはずです。
たとえば、プロとして長年活躍されているのなら、これからその道を目指す若手にとっては十分に有益な情報を持っている可能性があります。
僕にもできるかも。
私はプロの革職人に何かを教えることはできませんが、これからプロを目指す方に経験を話すことはできます。そんなコンセプトで「革職人になる方法 プロ直伝マニュアル」を出版しました。
2:変わった経験や珍しいスキルには需要がある
たとえ、特別ほこれる実績がなかったとしても、世の中の多くの人が経験していない特殊な体験談やノウハウを持っているなら役に立つ本が書けるかもしれません。
私が書いた「革職人になる方法」がまさにそうです。
今では当たり前になりつつあるハンドメイド作家という職業ですが、私が革職人として独立した当初は本当にめずらしい存在でした。
どうやって食べていけばいいかの正解なんてなく、日々手探りで道を切り開く毎日。それがほこれるかどうかはともかく、レアな体験だった点はご納得いただけるのではないでしょうか。
そんな風に、人とはちょっとちがった経験をしたりスキルを身に着けていたりするなら、エンタメとしてもおもしろいしその知識やスキルが人の役に立つこともあるはずです。
他に実例をあげると次のような本が該当します。
私と同じ革製品を作る方の本ですが、「コバ磨き」という一般にはほとんど知られていないであろうニッチな作業工程だけについての本。なんと、129個(2023年5月時点)もの評価が!
人とちがった経験やスキルが電子書籍出版に役立つんだね。
3:逆境からの快進撃が読者に勇気をあたえる
ハンディキャップや挫折の経験やコンプレックスを持ちながらがんばる姿は他の人を勇気づけます。
パワハラで退職に追い込まれた私ですがフリーランスになって年収が3倍になりました
悩みを抱えていて引っ込み思案だったけれど、長所を伸ばすことを意識したら毎日が充実し始めました
このようなテーマの場合、必ずしもノウハウ的な内容を書かなくても潜在読者の需要にこたえられるのではないか?と私は思います。
私なら、どこのだれが書いたかもわからない自己啓発本よりも、実体験にもとづいたリアルな言葉の方が読んでみたいですね。
自分のハンディキャップを人目にさらすのには勇気がいります。痛みをともなったり恥ずかしい想いをしたり傷ついたりすることもあるでしょう。
ですが、あなたの言葉でどこかの誰かに共感を与え勇気づけさせ、さらにはその反響で自身が前向きになれたりもするはず。
実例をあげると次のような本が該当します。
こちらも私と同様革職人の方が出版した本です。
前職の事故で指を欠損するなど壮絶な過去を持つこの方が、どうやってハンドメイド作家として再起を遂げたかをつづった内容。
ハンディを持ちながらがんばったリアルな言葉が勇気を与えるんだね
4:業界内ではありふれた情報でも、まだ出回っていないなら価値がある
普通のリーマンだし世の中に出回っていない情報なんて・・・
と考える方も少なくないはず。
ですがちょっと待ってください。
あなたが持っていて当たり前の(こんなの誰でも知っていると思い込んでいる)ノウハウ(仕事※でも趣味でもライフハックでもOK)は、もしかしたらまだ本になっていないかもしれません。
※お仕事の情報は社外に持ち出していい情報なのかどうか、自営業の場合は自分の商売に悪影響をおよぼす心配がないかどうかをあらかじめご精査ください
ネットの断片的な情報より本でまとめて読みたいという需要もあります。
先駆者がいてすでに本になっていたとしても、うまくPRできずに埋もれてしまっているかも。そして実は潜在読者がたくさんいる可能性だってあります。
もしそうなら、あなたがPRの仕方をきちんと勉強してkindleを出版すれば先行者利益を得られるかもしれません。
なお、kindleのPRの仕方はkindle本で学べるうえ、2023年時点ではそれほどむずかしい勉強をしなくともある程度結果を出せる状況です。私が参考にしたkindle書籍は次の章で紹介します。
そもそもなんだけど、有名作家でもない人の本にお金払ってくれる読者なんているの?
有料で買ってくれるかどうかはSNSフォロワーとか知名度も関係してくるかも。でもkindle unlimited会員は無料で読んでくれます。
ちなみにkindle unlimited会員が読んだ分は作家にロイヤリティが支払われ、それだけで結構な収入になっている作家さんもいるようです。
話をもどします。私の本は革職人を目指す方(過去の自分)に向けて書きましたが、どうやら読者の多くは趣味のレザークラフターさんやレザークラフトすら未経験の方のようです。
何が喜ばれるかわからないものですね(いい意味で)。
自分にとっては当たり前の情報も、人にとっては楽しい読み物になったりするんだね。
ネットに出回っている情報でも本になっていないならチャンスがあることもわかったよ。
4つのテーマ例についてはここまでです。
私の本「革職人になる方法 プロ直伝マニュアル」を読んでくださった方の中にはピンとくる方もいるかもしれませんが、「革職人になる方法 プロ直伝マニュアル」は1,2,4の項目に該当するよくばりな内容です。
それが功を奏したかどうかはわかりませんが、出版して約1年半で評価数94と、出版前には想像しえなかったほどの反響をいただく結果になりました。
この記事で紹介した本はすべてkindle unlimited会員なら無料で読み放題です。
kindle出版に役立った電子書籍紹介
私がkindle本を出版する際に参考にさせていただいた書籍を紹介します。
ノウハウがそのまま活かせたり、なるほどなと思う部分があったりと参考になる本ばかりです。なお、これらのほとんどが個人の副業作家さんによる作品のようです。
これらの本はkindle unlimitedに登録すれば無料で読み放題です。
私がブログの経験から導き出したkindleの書き方についてを別記事の電子書籍の書き方まるっと解説【目指せ副業kindle作家】で解説しています。無料で読めます。
本は書けそうだけど、うまくPRできるかな
プロデュースから面倒な手続きまでプロがサポートしてくれるサービスもあるよ。
ココナラなどのスキルマーケットでは、たくさんのクリエイターが電子書籍関連の代行作業やサポートをしてくれています。
表紙だけを作ってもらうこともできるし、なかには丸投げできる案件も。
丸投げして採算が合うかどうかはわかりませんが、選択肢のひとつとして考えてみてもいいかもしれませんね。
この記事は以上です。長文お読みいただきありがとうございました。
コメント