電子書籍を出版し…ようかな。
kindle出版にリスクはありますか?
ニッチな内容で売れるかわからない。
出版して儲からなかったとしてもやる価値ある?
そんな方に向けてお話します。
これを書いている私は、2022年4月時点で4冊のkindle書籍を出版しています。
月間PV10万ブログを育ててわかったSEOとWEB文章テクニック
いずれも、Amazonの本ランキング1位を獲得しています。
また、初版出版から7か月で、累計1000部を超えるDL数と、8万ページを超えるkindle unlimited(定額読み放題)既読ページ数の実績を得ています。
出版する前は、受け入れてもらえるのか、嫌な想いをすることはないかなど不安もありました。
その時の私のように、これからkindle出版にチャレンジしようとしていて、何か不安を抱えている方に向けて話しさせていただきます。
不安解消に役立てていただけたら幸いです。
迷っている方へ。kindle本出版のメリット
まず、出版する方の背中を押すために出版のメリットについて考えてみましょう。
メリットはいろいろありますが、総じていい経験が得られるので、物書きが好きで書きたいことがあるならkindle出版はおすすめです。
価値あるスキルが身に付く
どれも商売で超重要なスキルです。
私は出版に関して全くの素人なので、今回の出版にあたっていくつかの勉強をしました。
たとえば、「目につきやすい表紙のデザイン」であったり、「読みやすい癖のない日本語」であったりです。
私は元々ブログやネットショップをやっているので、キャッチ―な文言やタイトル付けに関しては多少なり知識がありました。もしゼロからkindle出版を始めるならそちらも身につけることができるでしょう。どんな商売をする上でも超重要なスキルです。
商売はもちろん、YouTubeなど動画運用ですらこれらのスキルが必要です。
理由として、動画が観られるかどうかはアイキャッチで決まるから、台本の品質は文章力で決まるから、タイトルはそのままキャッチコピースキルで決まるからが挙げられます。
ストックビジネスになる
kindleが売れたりアンリミテッド会員に読まれたりすると、購入数や読まれたページ数に応じて印税や分配金が支払われます。
会社の仕事とはちがい、一度出版してしまえば後は書いた本がお金を稼いでくれるストックビジネスだと言うことができるでしょう。
ただ、出版社が広報してくれる本とはちがい、個人で出版する場合は自分で告知したり広める活動が必要な場合が多く、完全な不労所得にはならない場合が多いです。
アピールの場として使える
自分が得た経験や培った技術や知識を言語化して読んでもらうことで、自分をアピールするような使い方もできるかもしれません。
個人で出版してそれなりに売れたからといっていきなり大きな影響力を持つことはできないと思いますが、出版した実績と評価をもとに知名度を高めたり本業につなげる可能性を持っているということができるでしょう。
「出版」というワードのインパクト
ブログ記事のPVがいくつを超えたとか、noteのスキがいくつついたとか言っても、どれくらい価値のあることなのか一般の方はわかりません。
ところが、たとえ個人出版であっても、本を出したというだけで周りの反応がちがってきました。
やっていることはブログと同じ(このデテログはブログも本気)なのにね。
ここをつけば、今まで本気で受け取ってもらえなかったメッセージを伝えることもできるようになるかもしれません。
本気で書きたいことがあるのに熱意が伝わらない。
そんな方の本気をkindle本で形にしましょう。
考えを言語化すること自体のメリット
文字を書くのはメンタルヘルスにいいという話を耳にすることがあります。
書くことの効果はおもに2つ。1つは今抱えている悩みと距離をとって、客観的に見られるようになること。その結果、あせりがやわらぐので、落ち着いて物事を考えることができるようになります。もう1つは、それまで思いつかなかった選択肢に、自分で気づけるようになること。これは、書いた文章を読み直すことで得られる効果です。
出典 今の気持ちを書いてみる|こころと体のセルフケア|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省
書く効果は私自身感じていて、頭の中を整理するのにとても役立っています。
覚えたことや学んだ事を文字にするのは板書のような効果もあり、忘れないように再度頭に刻み込む効果もあるように感じています。
kindle本出版のリスク
次は、kindle出版にはどんなリスクがあるかを考えてみましょう。
出版にコストはかからないが…
出版自体にはコストはかからないです。
実物の本を自費出版すると多額の費用がかかると聞きますので、これは大きなメリットと言えるでしょう。
ただ、本を書く側の人もキンドルアンリミテッドには登録した方がいいと思います。
理由は二つあります。
これは必要経費と考えていいと思います。最初は経費で赤字ですが、コンスタントに売れるようになれば回収でき、読み放題で読書もはかどり一石二鳥です。
売れなかったらどうしよう
収益を得ることが本を出す目的の一つであるなら、kindle出版も小さな商売の一つと考えることができます。
商売であるなら、売れなかったらどうしようと不安になるよりも、売れる本にするにはどうすればいいか?そして、もし売れなかったらその時に改めて対策すると前向きに考えることができます。
サラリーマンの立場とちがって、対策の裁量はすべて自分にあります。
精神論になってしまいますが、ダメだったらどうしようというスタンスで商売を始めてうまくいくことはないです。悩んでいる暇はないからです。
売れる本にするなら、どんなタイトルなら目立つのか?読む人に拡散してもらえる内容は?効果的なSNSでの紹介の仕方は?SNSの育て方は?などを勉強しましょう。
SNSのコツなどは私には全然わかりません。これらはググってもいいですし、本で勉強してもいい。
私はkindle unlimitedでkindle出版の方法に関する本を数冊読んでから始めました。
役に立った本
最悪どうしても売れなかったとしても、文章のテクニックや読んでもらいやすいタイトルの付け方などを学ぶきっかけになります。
これらのスキルは本業に生かせる方も多いのではないでしょうか。
売れない理由は内容じゃない?
その他の売れなかった場合の施策として、無料キャンペーンを実施するのも効果的な場合があります。売れない原因の第一に、「そもそも見つけてもらっていない」というのがあります。
いくらいい内容が書いてあっても、人目に付かなければ売れることはありません。
無料でいいからまず読んでもらい、拡散してもらったりレビューを書いてもらったりするところから始めましょう。
無料キャンペーンのやり方や詳細は、【電子書籍出版】kindle無料キャンペーンのメリットと注意点をご覧ください。
批判・悪いレビュー
悪いレビューが付いたり、批判が届くことがあるかもしれません。
だれだっていい気持ちはしません。でも、それを怖がって足を止めてしまっていたら何もできなくなってしまいます。
悪いレビューやご意見の中には参考になるご意見も多く、それを元に改良し、次に繋げていくこともできます。
極端に怖がりすぎずに始めてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、必ずしも本名をさらす必要はありません。
ペンネームでの出版は可能です。安心してください。
kindle出版の印税の仕組みは?
kindle出版の印税には、販売ロイヤリティとKDP分配金の2種類があります。
それぞれの仕組みと単価についてお話しします。
販売ロイヤリティ
まずは印税である販売ロイヤリティについて。本が売れると、設定した割合がロイヤリティとして貯まり、一定額に到達すると振り込まれる仕組みです。
ロイヤリティの割合は35%か70%のどちらかを著者が選択します。
70%一択じゃ?
70%の印税を受け取るには条件があるんだ。
ざっくりいうと、
など。くわしくは、公式の電子書籍のロイヤリティ オプションをご覧ください。
それらの条件をクリアすることで、売上の70%を販売ロイヤリティとして受け取ることができます。
それほどむずかしい条件ではないので、70%を選ぶ方が多いようです。
KDP分配金
KDPセレクトに登録した本は、kindle unlimited会員に本を読み放題で開放し、読まれたページ数に応じた分配金を受け取ることができます。
分配金は毎月変動していますが、ざっくり0.5円弱/1Pが相場のようです。
100P読まれれば50円ということになります。
本の価格が250円でも1250円でも、KDP分配金のページあたり単価は同じになるところがポイント。
つまりページ数が多い方が分配金も多く受け取れる可能性はありますが、冗長で内容のない本はすぐに閉じられてしまうでしょう。
読み放題ならではのシビアさがあります。
私はキンドルアンリミテッドの無料本で出版までの道筋を勉強しました。
出版するなら自分でも登録してシステムを理解しておくことをおすすめします。
どちらの本もアンリミテッド会員は無料読み放題です。まだの方はぜひ。
kindle出版のその他の疑問
問題ありません。
私もそうですが、作家や物書きを本業にしていない方がたくさん出版しています。
品質が悪ければ売れなくなるだけですが、kindleにはたくさんの売れっ子副業作家さんがいるので夢があります。
アップロード後審査の時間があります。誤字脱字のチェックなどがされるようです。
私の場合、修正をうながされたり落とされたりしたことはありません。
できます。すでに一度購入した読者に書き直した内容を読んでもらうには手続きが必要です。
くわしくは、公開済みkindle本の改訂版を読んでもらうことはできる?をご覧ください。
入れられます。
本の容量1メガバイトあたり1円の配信量がかかる点は注意が必要です(テキストベースなら全くかからないか非常に安価です)。
あればなおいいですが、スマホだけでも問題ありません。
これがブログだったら、スマホでは装飾やレイアウトに手を加える時に効率が悪いのですが、テキストだけの執筆ならスマホでOK。
Googleドキュメントはスマホとの相性もいいです。
専門家ではないので主観で話します。
文章を書くことが好きな方はあたりまえなので置いておいて、読むことが好きな方はワンチャンあるかなと思います。
自分では気づいていないけれど実は書ける人かもしれません。
実は私も、もともと文章を書くことは全く好きではないどころか苦痛でした。
論点がずれたり脱線が多かったのですが、「筋道を立ててから書く」という自分なりのコツをつかんでからは、それなりに伝わる内容が書けるようになっています。
kindle出版の方法(大まかな流れ)
ここはざっくり流れだけ紹介します。
流れ
Googleドキュメントで執筆
⇩
Microsoft Word形式(.docx)でダウンロード
⇩
KDPアカウントを開設
⇩
管理画面にアップロード→必要事項を記入
⇩
約72時間で公開
先にアカウントを開設して後から書いてもいいですし、特に順番は問いませんがやることは以上です。
なお、支払いはアメリカのAmazonから行われますので、税金に関する手続きをしておく必要があります。正しく行わないと売り上げの30%がアメリカの税金として徴収され、日本との二重課税になってしまいます。
決してむずかしい手続きではないのですが、私は数年前に登録していたのでやり方の記録等していません。
これについても、kindle出版の方法を指南するkindle書籍にくわしく書いてあったのでそちらを読むことをおすすめいたします。
kindleの表紙や図はcanvaで無料で作れる
kindleが売れるかどうかは表紙にかかっているといわれるくらい超重要です。
表紙はできればプロに依頼するのがいいでしょう。経験あるプロは、売れる表紙のノウハウを持っています。
とはいえ、実は私はプロに頼んではいません。売り上げを最大化するよりも本当に必要な人に届けることを考えており、削れるコストは削りたかったからです。
ではどうやって作ったかというと、無料の(私は課金しています)デザインアプリCanvaを使って作りました。
Canvaにはたくさんのテンプレートや素材が用意されていてだれでも簡単にデザインできます。
課金することですべての機能を使うことができますが、無料でも十分優秀なアプリです。
くわしくは、デザインツール Canva PRO(有料)でできること|神デザインアプリをご覧ください。
kindleの始め方はkindleで学ぶ
その他、執筆前に電子書籍がどういうものなのかをよく調べてしておくことをおすすめいたします。
アンリミテッドに登録し、指南書を数冊読んでおくと心強いです。
私は出版の方法は全てkindle本から学びました。
参考になった本
カーボさんの本は軽快な語り口で読みやすくおすすめです。
これらの本はkindle unlimitedに登録すれば無料で読み放題です。
これらの本を読み、完全独学で出版した私の1冊目の本が、革職人になる方法 プロ直伝マニュアル [ハンドメイドPROシリーズ]です。
kindleアンリミテッドに登録の上、何かの参考にしていただけたら幸いです。
私がkindle本を書くときに気を付けていることや書き方についてを、別記事の電子書籍の書き方まるっと解説【目指せ副業kindle作家】で解説しています。無料で読めます。
本のテーマの見つけ方|読者に利益があって強みを生かせるものを
「出版してみたいけど何を書けばいいのかわからない」
そんな風に考える方もいるでしょう。そんな時は、あなたの持っている情報を知っているどこかの誰かに向けて書くことを意識しましょう。どこかの誰かとは、少し昔のあなた自身とニアリーイコールです。
そして自分の強みを生かせるテーマにしましょう。出版に生かせる強みを4例紹介します。
これらのくわしい解説は、別記事のkindle書籍出版テーマの決め方4例|素人ベストセラー作家が解説をご覧ください。
自分で出版するのがむずかしいなら代行業者に頼む
本は書けそうだけど、手続きがなんだかむずかしそうだな。
面倒な手続きをプロが代行してくれるサービスもあるよ。
ココナラなどのスキルマーケットではたくさんのクリエイターが電子書籍関連の代行作業を出品しています。
表紙だけを作ってもらうこともできるし、なかには丸投げできる案件も。
まずは問い合わせてみましょう。
まとめ
kindle出版したいけれど不安があって迷っている方の背中を押す気持ちで書きました。
kindle出版のメリットは次の通りです。
私は出版にチャレンジしてよかったです。また機会を見つけて2冊目、3冊目にチャレンジしたいと考えています。(2022年3月13日 2冊目の本「THE ハンドメイド読本」出版予定)
リスクについても書きましたが、これといって不安になるリスクはないと言っていいでしょう。
売れなかった場合、費やした時間を後悔してしまう方もいるかもしれませんが、そこで学んだスキルはムダにはならないはずです。
本業でも副業でも、事業主になるなら文章力やキャッチコピーのスキルはあって困ることはありません。
自己負担ゼロ円で本が出せるすごい時代になりました。文章を書くのが好きな方、伝えたいメッセージがある方は、気軽にチャレンジしてみて欲しいと思います。
長文お読みいただきありがとうございました。
私はキンドルアンリミテッドの無料本で出版までの道筋を勉強しました。
出版するなら自分でも登録してシステムを理解しておくことをおすすめします。
参考になった本
アンリミテッド会員は無料読み放題です。まだの方はぜひ。
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