革製品を作る仕事って稼げるの?
革職人に将来性あるの?
そんな疑問に答えていこうと思います。
革職人って稼げるの?→70代女性請負職人がひと月で70万超え
ずばり稼げますよっていうお話を聞いたので、まずはそのそのやり取りを見てください。
deteの制作を手伝ってくれている職人Mさんとの会話
私の知り合いですごく稼いでいる縫製職人さんがいるんです。
へえ。どのくらいですか?
この間一か月で70万超えたらしいですよ!
!?
しかも、その方70を超えてるおばあさんなんです。
まじですか!?
ところで請負革職人さんの給与体系は?
職人さんは個人事業主(いわゆる自営業)です。
メーカーから製作を委託されて、こなした数に応じて報酬をもらいます。
会社員ではありませんから、当然基本給はゼロ。
やったらやっただけ稼げますが、やらなけらば1円にもならない100%歩合給です。
会社員では収入=額面給料となりますが、個人事業主で収入というのは事業の売上高のことです。
ここから経費や仕入高を引いて残った額が所得。つまり実際に稼いでいる額になります。
“年収1千万で聞こえはいいけど中を開けたら実は貧困”みたいな人結構いると思います。“自営業が自称する年収〇〇万円”は鵜呑みにしない方がいいかも?w
請負職人はどれだけ作るれるか?がカギ
いくらで受けるか?は大事ですが、それとともにどれだけ作れるのか?が物を言います。
若い方でも長い時間集中し続けるのは難しい。体力と気力のいる仕事です。
これを御年70を過ぎた方が70万円分以上も!!
脱帽。。。
一つあたりいくらで受けたのかはわかりませんが、途方もない数を作ったのは間違いありません。
請負職人の仕事は利益率がめっちゃ高い
基本的に、材料の負担は発注者。縫製だけを行う職人やお手伝いをする内職さんは、自己負担ほぼゼロです。
“ほぼ”と書いたわけですが、接着剤や糸や補強材などといった些細な材料は職人が負担することになる場合が多い。とは言っても、これらの経費率は微々たるものです。
縫製職人にかかる経費
- 材料費→1%くらい?
- 家賃→住まいの片隅でできる為、0円~
- 電気代→ミシン、漉き機、照明代として、1000円/月
一人で始めるなら6畳もあればミシンと作業台を置くには十分だし、かかる電気代だって普通の家と大差ありません。
ということは、
収入(売上)=ほぼ儲け
といっても過言ではないです。
この職人さんの手取りはずばりいくら?
このおばあさんは内職さんを一人雇っているということでしたので、その方のパート代を引いて計算してみましょう。
仮に内職さんの給料が5万~10万円だとしたら、月の手取りは・・・
推定60~70万円!!(売上:70~75万円として)
個人事業主なので丸々自分の手元に残ります。
これ来年の所得税と国保ハンパないですねw
請負革職人は稼げる!ただし浮き沈みあり。
70代の職人としては驚きの収入が判明しました。やり方次第では一人でこれだけ稼ぐことができます。しかし、これで手取り年収800万円稼げるかと聞かれると、残念ながらそれは難しいです・・・
なぜかというと、とても浮き沈みの激しい職業だから。
依頼があれば稼げるが、無かったら・・・
請負の職人の仕事の取り方は常に受け身。発注する側の景気がモロに響いてきます。
不運が重なると、売り上げゼロの月なんてことも?可能性はあります。
その反面、自分のキャパを超える量の注文が来ることもあって、
「暇だった先月に注文くれてれば受けられたのにー」
なんて言ったところで、
「じゃあよそに頼むわ」
ってなるだけです。
って思う人もいるかもしれません。
もちろんそれはできますが、新規開拓の営業をかけてみたところで、タイミングが合わなければ意味がありません。
商品ごとに売れる時期があり、新商品を出す時期も決まっています。
ヒマな時期は大抵どの同業もヒマだし、忙しい時期はどこも忙しい。
営業の甲斐あって連絡をくれたはいいが、そのタイミングになって自分が忙しくて手が回らずに断らざるを得ない状況・・・なんて、下請けあるあるなんじゃないですか?
そこからは二度と連絡なんてありませんよ。
フリーランス革職人の将来性は?
革職人の将来性は有望です。
そう言える理由は二つあります。
- 日本の職人の価値が上がるから。
- 歳をとってもできる仕事だから。
革職人の将来が有望な理由1 職人の価値が上がる
職人の後継者は明らかに不足しています。
また、他国と比べた相対的な日本の人件費は安くなり続けており、今後もその傾向は進むものと思われます。
人件費が上がったアジア諸国のメーカーに頼むより、信頼できて人件費も安い日本人に頼もうと考えるメーカーは増えると思います。
革職人の将来が有望な理由2 歳をとってもできる
先ほど紹介したお母さん職人もそうですが、浅草や草加周辺では、現役の高齢の職人さんがたくさんいます。
革職人って、ほとんど体力を使わないんです。重い物を持つこともなければ一日中歩き続ける必要もありません。
私自身は、視力が衰えたら続けられないんじゃないか・・・という漠然とした不安を持っていましたが、話によると、老眼鏡で結構なんとかなるものだということです。
ちょっと安心w
体のケアをしながら長く働くというのは、業種に関わらず必要な時代になっていきますよね。
老後も細く長く働けるという意味では理想的です。
まとめ
独立したら下請けになるしかなかったいつかの時代と違い、今はいくらでも個人で情報発信が出来て、世界中に商品が売れて、さらにいろんな収益のあげ方があります。
フリーランスにとってこんなに幸せな時代は過去にはありません。
同時に、時代の変化は酷なもので、革職人も働き方に変革が求められる厳しい時代になったとも言えます。
いい商品を世に送り出し続けるという信念はぶらさずに、新しいことにも挑戦していきたいと、そんな風に考えるきっかけになったパワフルお母さんのお話でした。
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