レザークラフトの初心者さんから中級者さんに向けて、丸ギリという道具が何なのかや千枚通しや目打ちとのちがいを紹介する内容です。
道具に対する興味を深め、レザークラフトをもっと楽しんでもらえたらうれしいです。
千枚通しとのちがいは?
丸ギリって何に使うの?
どうせならおしゃれな丸ギリが欲しいです。
私も記事を書くにあたって丸ギリを調べ直しました。一緒に学んでいきましょう。
丸ギリはレザークラフトに使う千枚通し
丸ギリは柄がついた太い針のような道具で、一般的には千枚通しと呼ばれるものです。
柄のついたこのキリは、丸目打ちとか丸ギリと呼ばれます。
— デテログ (dete®の人) (@mkgx81) May 25, 2022
うちは複数の丸目打ちを使い分けていて、違いは尖っているかいないかです。
切るときにけがく線は尖ったもの、コバ塗りには丸めたもの、くるみボタンを作るときには太いものとほどよく尖ったものなど使い分け。 pic.twitter.com/uBGVBhXFsk
丸ギリ、目打ち、千枚通しは、ほぼほぼ同じ道具
レザクラ界隈で丸ギリと呼ばれるこの道具は、「くじり」や「目打ち」、「丸目打ち」とも呼ばれていて、手芸では目打ちの呼び方の方が馴染みがあるかもしれません。
何がちがうの?
ほぼほぼ同じ物です。使われる場面や使う人によって呼び方が変わります。
同じ商品がお店によってちがう商品名で売られていたり、()付きで複数の品名が書かれていたりします。
例1)同じ商品が、あるお店では目打ちとして売られ、あるお店では千枚通しとして売られている
例2)目打ち(丸ギリ、くじり)として販売されている
これらは形状はほぼ同じですが、それぞれの使い方や持ち方に合わせた形や強度に仕上がっている可能性があります。専用の物を使うのが一番ですね。
レザークラフト用の丸ギリは、手のひらサイズに納まっているものが多いです。
レザークラフトに特化した小ささに進化した千枚通しが丸ギリとも言えるかもしれません。
ところで、くじりだけは明らかに形がちがっています。
くじりは穴を広げる目的でも使われる道具。そのため、先端から手元にかけて徐々に太くなっています。
くじりを目打ちとして使う職人もいて、そこにこだわりはないようです。実際使えますし。
私もくじりを一つ使っていますが、他の目打ちとは比べ物にならないくらい丈夫です。
丸ギリの使い道は、目印付けや型紙写しなどいろいろ
丸ギリって何に使うの?
レザークラフトではとても使用機会が多い道具の一つです。ざっと上げると次のような用途に使われます。
いろいろな場面で使えて便利な、手の届く場所に置いておきたい道具ということです。
メインになる役割は型紙を革に写すことでしょう。
こんな風に使って革に型紙を写したり、
こんな風に使って穴を空ける位置を決めたりに使います。
それぞれの具体例について、くわしくは関連記事 レザークラフトにおける丸ギリ(目打ち)の使い方をご覧ください。
みんなは何て呼んでるの?
ネタですが、レザクラ民のみんなは何て呼んでいるのか?アンケートを取ってみました。
アンケート。
— デテログ (dete®の人) (@mkgx81) May 31, 2022
柄がついてて先が尖った細長い金属棒がついているこの道具の呼び方は?
写真は続きにあります。他の呼び方はコメントでどうぞ。
「キリ」は私のカン違い。キリは、先端が角ばってとがっている、別の道具でした。
ほとんどの方は「丸ギリ」「目打ち」「丸目打ち」のいずれかの呼び方をしているようです。
選択肢にありませんが、千枚通し派もそれなりにいそうです。
丸ギリと似た道具「菱錐」とは?
丸ギリと似た道具に、「菱ギリ」があります。
丸ギリは針の断面が丸型のキリなのに対し、菱ギリは断面が菱型になります。
菱錐の読み方はひしぎりやひしきり。恐らくレザークラフトだけで使われる道具です。
菱ギリはクオリティの高い手縫いをするのに不可欠な道具です。
菱キリについてくわしくは、関連記事菱錐(ひしぎり)とは?|使い方は2種類|砥ぎ方とメンテナンスをご覧ください。
注意。最近はちがう道具を丸目打ちと呼ぶことも
最近は、革の手縫い用に丸い穴を空けるフォーク型の道具も同じく丸目打ちと呼ばれており、混同に気をつける必要があります。
ちなみにこれは、ミシンを使わず内縫い(縫い返し)する際に重宝する道具です。
この道具はもともと何と呼ばれていたかというと、
昔からの名前はありません。
が答えになります。日本では最近出回るようになった道具で、昔は存在しなかったからです。
この道具の使い方について、関連記事 菱目打ちのクセを直そう!失敗例と使い方のコツが参考になるので興味がある方はごらんください。
丸ギリのおすすめと買い方
どんな丸ギリを買えばいいのか?どこで買えるのか?などについてお話しします。
丸ギリのおすすめは、丈夫ならとりあえず何でもOK
どんな丸ギリを買えばいいの?
折れたり曲がったりしない物ならどんな丸ギリでもOK。
一回しか使わないなら百均で売っているものでも大丈夫。コンパスの針でも代用できます。
でも、これから本格的にレザークラフトを趣味にするなら、もう少しいいものを買っておきたいところ。丈夫かつ、ストレスなく使えます。
丸ギリが買えるお店
丸ギリは、レザークラフト用の道具が買えるお店ならたいていどこのお店でも手に入ります。
手芸店で手に入るような手芸用のくじりや目打ちでもいいでしょう。ほとんどの場面で代用可能です。
コスパ重視の丸ギリ
私が使っている目打ちは、購入したお店が閉店してしまい、メーカーがわからず困っていましたが、恐らく同じかなという商品を見つけました。
型紙を革に写す時はペンのように持つことが多いので、柄が細い丸ギリが使いやすいです。
これは丈夫で使いやすくおすすめ。
同じシリーズで針部分の長さが35mmのショートタイプもあるようです。
ペンのように使うなら35mmの方が良さそう。次に私が買うならこちらです。
他には、実物を見ていませんが、写真から見るとそれなりにしっかりしていそうで激安な大五郎の千枚通し小も良さそう。
あとは、先端がキレッキレにとがっていなくてもいいなら、⇩のステンレスのくじりも丈夫そうで良さげです。
柄が黒檀でちょっと上質感があるくじりです。
ちなみに、大手レザークラフトブランドが販売しているこちら☟の丸ギリは、長く趣味や仕事で使おうと思っている方にはちょっと不安かなと思います。
針の短さは良い感じなのですが、素材が弱く、曲がったり針先がけずれたりしやすいからです。
その分安いのでコスパは悪くないですが。
どうせなら美しい道具を使いたい。
そんなこだわり派の方には、海外メーカーの上質な丸ギリをおすすめします。
ブツ欲をくすぐるハイクオリティな丸ギリ
たかが丸ギリとあなどってはいけません。所有欲を満たすかっこいいツールが人気です。
SINCE LEATHERの304ステンレス鋼製丸ギリ
小さめで扱いやすそう。ステンレスでサビに強いのはうれしい。
キリ部分の短さが特徴のYorkShineの丸ギリ(Round owl)
けがいたり目印を付けるだけなら、この丸ギリのようにキリ部分が短い方が使いやすいのでは?
柄にフラットな面が作られていて転がりを防ぎます。
YorkShineは、刺さりすぎを防ぐ機能がついたT型の丸ギリも製作しています。
[廃盤品]ハイス鋼を使用したDTマーキングオール
絶妙な固さと柔軟性を兼ね備え、マーキングから穴あけまでオールマイティーに活躍します。
引用元 楽天市場
柄は適度な重さを持つ黒檀を使用しており、手の中に納まりやすい円錐型のデザインとなっています。
握って持ちやすそうなボリューム感あるフォルムが印象的ですね。ハイス鋼と黒檀のこだわり素材。
まとめ
丸ギリってどんな道具?千枚通しとのちがいは?何に使うの?おすすめは?そんな疑問にお答えする形で丸ギリについてお話ししました。
とても使用頻度高い道具です。いつも手が届くところに置いておきたい道具の一つですね。
使用頻度が高い道具だからこそ、丈夫で使いやすい道具を選びたいところです。
丸ギリを一つ選ぶなら、こちらのニッケル丸錐が使いやすくおすすめです。
やっぱり見た目もこだわりたい。
そんな方には、DTやSINCEやYorkShineもいいでしょう。
この記事は以上です。長文お読みいただきありがとうございました。
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