ハンドメイド革製品の商品撮影方法(いわゆるブツ撮り)について書きます。
なお、私はカメラのプロではありませんが、10年間革製品の撮影を続けた結果、ほぼほぼイメージ通りに撮影することができるようになりました。
今回は、「どう撮ってもきれいに写らない!」とか、「素人っぽさが抜けない!」とか、悩みを抱えている方向けに、初心者でもすぐできる商品撮影テクニック(小ネタ)をご紹介します。
撮影方法を存分にパクって、ご自分なりに応用していただけたら何よりです。
写真初心者でもすぐできる商品撮影テクニック(小ネタ)

最初に、使うカメラについて。
高いカメラが必要ない理由
写りの良い写真を撮るにはどうすればいいか?
高いカメラを買う?
いいえ、全然違います。
大きなミラーレスカメラや光学性能の高いレンズで画質は上がりますが、それらより大切なことがあります。
意識して欲しいのは次の3つの点です。
- 背景をすっきりさせる
- 光の向き、カメラの向きを意識する
- できるだけ明るい場所で撮る

ブツ撮りに大切なのはカメラのスペックではなく、撮影時に大事なポイントを押さえているかどうかです。
背景をすっきりさせよう!
まず、撮影前に片づけるとかはエチケット!
背景に物が散乱していたら、視線はそっちに流れます。
☝私が撮影した写真ですが、少し背景がごちゃごちゃしていますよね・・・
背景の色数をおさえ、被写体を引き立たせる工夫をしましょう。
例)
- 部屋の壁紙を利用する
- シーツをバックに
- 背景をぼかす
- バックペーパーを使う
撮影用バックペーパーは卓上で使えてクオリティが高い物が売られています。
ピノスタジオの背景シートを実際に使ったレビュー記事を書いています。ピノスタジオの背景シート(コンクリート)で物撮りするメリットとデメリット

これ一つで撮影がかなりはかどります。参考にしてみてください。
光は超重要。光の向きだけでこんなに変わる!
まず仕上がりの違いをご覧ください。

低い位置(右奥)から光を当てた場合の写真

真上から光を当てた場合の写真
最初の写真の方が立体的な印象に写り、机にできる光のコントラストも強まっています。
対して、後の写真は全体が均一な印象に。
次は、先ほどの写真がそれぞれどうやって撮影したのかがわかる写真です。

低い位置(奥)から光を当てた場合

真上から光を当てた場合
被写体の財布とカメラの位置は同じです。ライトの位置と向きだけが違います。
低い位置から光を当てると陰影が強く出るのに対し、上から光を当てると全体に均一な写真に仕上がります。
詳しくは☟こちらでお話ししています。
被写体を照らすライトの位置を変えるだけで、写真の映え方はググっと変わります。
コピー用紙で|光をやわらかくするテクニック
光を拡散して柔らかくすることで、ギラギラとした写りから落ち着いた印象に変えることができます。
窓から差し込む直射日光を硬い光とすると、柔らかい光はレースのカーテン越しの日差し。
光をカーテンが拡散して、まぶしさを和らげてくれるのがカラクリです。
トレーシングペーパーが使われることが多いですが、今回はより身近なコピー用紙を使って検証してみます。

硬い光で撮った革財布

柔らかい光で撮った革財布
最初の写真の方がシボの陰影が立って立体的に見えますね。後の写真の方は、ギラつきが無くなって均一な仕上がりになりました。
これらはどうやって撮ったかというと・・・

硬い光で撮った

コピー用紙をかませて柔らかい光で撮った
カメラの位置、ライトの位置、財布の位置は同じです。
コピー用紙をかませるだけでまるで印象が違うのがわかりますね。
これらのどちらが良いかではなく、好き嫌いとケースバイケース。要は、どんな表現をしたいかで、撮り方も変わってくるということ。
むずかしく考える必要はありません。間違った撮り方なんて存在しませんから、自由な撮り方で撮影を楽しめばいいと思います。
※コピー用紙はできるだけ純白に近いものを選んでください。
黄色味がかった紙を使うと、被写体も黄色味がかってしまいます。
画用紙で|自立レフ板の作り方
普通のレフ板は手にもって使うものなので、机の上でブツ撮りするには不向きです。
じゃあ、ブツ撮りに適したレフ板が売っているかというと、これがなかなか良い物が見当たりません。
だったら自作しましょう!ということでやってみました。
作り方はこちら。
自然光を上手に使うには
太陽を動かすことはできません。じゃあ、自然光をコントロールするにはどうすればいいか?
撮影場所とカメラの角度を変えましょう。
変化を確認しながら撮ってみましょう。
なお、格安スマホでもこれくらいは撮れます。

スマホ撮影 lightroom補正
自然光ライティングについてもこちらで触れています。
できるだけ明るい場所で撮ろう!
iPhoneでも一眼レフでもどんなカメラでもそうなのですが、暗い場所で撮ると画質が悪くなります。
ノイズによって細かなツブツブが入り、色が悪くなり、画質は粗くなります。
ドライフラワー使用禁止!なぜなら誰が撮ってもおしゃ…

ドライフラワーやプリザーブドフラワーは使用禁止!
したくなるくらい使えます。
最近人気で手に入りやすくなっているし、インテリアとしても優秀なので一粒で二度おいしいアイテム。
何か足りないなと思ったら、一つ添えるだけで一気に映えます。
本当に便利。
なお、花や葉っぱの色が残っているタイプが映えるのでおすすめです。
四谷の東京堂はプリザーブドフラワーの品ぞろえがすごくて、遠くからでも足を運ぶ価値があります。
三脚なんていらない!?使わない方が上達が早い理由

三脚は必須?
と思ってしまうかもしれませんが、基本的に不要です!
なぜなら、手にもっていろんな角度から撮った方が発見が多く、初心者さんの上達が早くなるから。
角度を変えて撮ることで、被写体が思いがけなく美しく見える向きが見つかるもしれません。
光の当たり方で変わる写りにも注目してみましょう。
ハンドメイド品を撮るのに撮影ボックスはアリ?
私も撮影ボックスを使っています。
どんな時に使うかというと、効率よく白バックで大量に撮りたい時。
私的な撮影ボックスの写真の満足度は70点くらいですが、商品写真としては十分すぎるでしょう。
私はAmazonベーシックの商品を使っています。
撮影ボックスのメリットデメリットと使い方は、撮影ボックスで商品撮影するメリットとデメリットをご覧ください。
まとめ
- 背景をすっきりさせる
- 光の向き、カメラの向きを意識する
- できるだけ明るい場所で撮る
これだけで違ってくると思います。
特にライティングには本当にこだわって欲しい。
ライティングについて詳しくはこちらの記事で。
レフ板は画用紙とカッターがあればすぐ作れるので、ぜひトライしてみてください!
ブツ撮りレフ板の作り方はこちら☟
背景紙と撮影ボックスもうまく活用すると良いです。
私がブツ撮りの勉強に使った本はこちらです。
わからないことはコメントでご質問ください。
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