この記事では、日本の電気捻のあたま(金属部分)を加工して、自分好みに作り変える方法を紹介しています。
かなり前に買ってそのままだった電気捻の頭。さび付いてしまっています。
購入したお店は、墨田区東駒形の加賀谷刃物製作所(2019年廃業)です。
元々は料理包丁をメインに扱っていた刃物屋ですが、現在は革製品を扱う職人御用達のお店になっています。
※紹介したのは電気を通す電気捻タイプですが、アルコールランプで温めるアナログな捻も加工方法は同じです。
電気玉捻のあたまを加工して、小物用極細捻を作ります
今日はこれを削って小物用の極細捻を作ります。
捻っていうのは、まあいろいろな使い方をするものですが、私は主に革の縁に線を刻んだり、蝋を溶かし込んだり、塗った塗料を整えたりといった用途に使います。
先に全体をざっと400番くらいのペーパーでやすって錆を落としました。この時点ではざっくりと、形をきにせずに。先端はけずりすぎないようにしましょう。
その後はひたすら削りの作業に入ります。
工具を増やしてさらに削ります。
素材は鋼なのでしょうか?かなり硬いので削るのが大変です。
玉捻は、外側をきれいにけずることよりも、溝をきれいに正確に削る方が大切。写真が無くてすみません・・・。
使う道具は、ライン丸やすりというやすり。Amazonで買えます。ただのやすりにしてはかなり高い。。。あと、これ結構簡単に折れます。無理に力を加え過ぎないようにしましょう。
さらにさらに。もう机の上がなんだかわからなくなってます。
手が真っ黒で、カメラを触る度に手を拭かなくてはならないのであんまり写真撮ってません。許してください。
世界に一つ。職人手作りの小物用超極細電気玉捻が完成!
こんな感じ。ドヤッ。
左側に傷が残っているのですが、この部分は革には当たらないので問題無し。
革の縁から1.0mm弱のところに溝を刻むことができます。
この0.5,6mmの溝を掘るのに、さっきの丸やすりを使ったのです。
今思えば、これ手作業でできるのって結構な職人技かもしれん。機械でやった方が早くて正確だけど、需要が無くて売ってないから腕を職人が磨かなくてはいけないっていう悪循環なので健全ではないです笑
こんな捻見たことないですね~。通常の頭の溝+左右のえぐられた溝(SとM)で3WAY仕様。
これもコバを仕上げるのに使います。
下の方の穴は柄と繋ぐためのものなので関係ありません。
これは意外と簡単でした。ルーターにペーパーのアタッチメントを付けてぐりぐり押し付けるだけ。仕上げに磨いて完成!
なかなかいいものができた気がします。
ただ、こういう道具は使ってみて初めて問題点が見えてくるものなので、年明けに使いながら手を加えていこうと思います。
今回使った工具はこちら!!
オレンジの持ち手のついている丸やすりや細くて平たいやすりはダイヤモンドやすりです。
幅広の平たいやすりは金属を削る用のやすり。この辺りはホームセンターとかAmazonとかで探してください。
いろんなやすりがありますね。実はこういうの持ってるんですよ。普段あんまり使わないけど。
参考になればうれしいです。
その他、革職人ミコガイが使う道具はこちらで紹介しています。


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