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革製品はなぜクリームとブラッシングが必要か?理由とおすすめクリーム解説

革製品はどうして手入れ(クリームとブラッシング)が必要?その理由 革製品のお手入れ方法

当記事はプロモーションをふくみます。

革製品はお手入れが必要と言われていますね。

その理由や手入れの目的について、ストーンと腑に落ちる解説を目指しました。

こんな方に向けた内容です

革製品はお手入れが必要って聞くけど、どうして?

 
 

お手入れしなかったらどうなる?

革製品用クリームは何の効果があるの?

そんな疑問に答える内容です。

最初に結論を書いてしまうと、

革製品の手入れが必要な理由は、お手入れをしないと傷みやすくなったり汚れやすくなったりするから

です。

デテログ
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お手入れした方が長く使えますよ。

くわしく解説します。一緒に学んでいきましょう。

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革職人の経験を活かし、趣味のレザークラフターや革製品のトラブルに悩む方に役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

・レザーブランド"dete"の代表
・出版書籍『革職人になる方法』Amazon手芸本1位獲得

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革製品に手入れ(クリームとブラシ)が必要な理由2つ

革のお手入れが必要な理由は2つあります。お手入れをしないと革が傷みやすくなるからと、お手入れをしないと汚れやすくなる可能性があるからです。

革のお手入れが必要な理由は2つあります。

革のお手入れが必要な理由
  • お手入れをしないと革が傷みやすくなるから
  • お手入れをしないと汚れやすくなる可能性があるから

です。

革製品のお手入れは、きれいで長く使うために必要

革は、日々のお手入れがあってこそきれいな状態を保つことができます。

革の味が好きだからきれいじゃなくてもOK

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エイジングを楽しむためにもケアは重要です。詳しくは後半で話します。

さらに、お手入れをしないで使うと、徐々に革の表面が乾いたように変化していき、果てにはひび割れてしまいます大切に長く使うためにも、革製品のお手入れは必要です。

お手入れの基本要素4つ

ここで、ざっくりと革のお手入れは何をすればいいのか?を解説します。

お手入れの基本要素は4つです。

お手入れの基本要素は4つ
  • ブラッシング
  • クリーニング
  • 防水スプレー
  • 革用クリーム

クリーニングは靴では重要ですが、バッグや財布では重要度が下がります。それよりも、日常的なブラッシングやクリームを塗ることが大切です。

防水スプレーを使うかどうかは意見が分かれるところです。ユーザーの好みで判断していいですが、使った方がいいケースもあります。

当方デテログ的には、基本的に防水スプレーを使って欲しいと考えています。理由は水シミや汚れが付きにくくなるからです。

詳しくは、防水スプレーはヌメ革に悪影響?使った方がいい理由をご覧ください。

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革製品に革用クリームを塗る目的と効果

革製品のお手入れでクリームを塗る目的は2つ。

革用クリームを塗る目的
  • ひび割れを防いで革を長持ちさせるため
  • 汚れから守るため

革のネックの「ひび割れリスク」と「汚れやすさ」を軽減するメリットがクリームにはあります

さらにクリームの効果を紐解いてみましょう。デテログが考える革用クリームの主な効果は次の3つです。

革用クリームの主な効果
  • 抜けた油分を補う効果
  • 表面保護
  • 革の美しさを保つ

この3つを掘り下げます。

革用クリームは抜けた油分を補う効果がある

新品の革は、タンナー(革の製造メーカー)が最高の状態で仕上げたちょうどいい油分量になっています。ところが、どんなにていねいに使っていても、油分は知らないうちに少しずつ抜けてしまいます

抜ける原因は、揮発であったり、ついたホコリに吸われたり、濡れて流れ出したりと様々です。

抜けてしまった油分を補わずに使い続けると、最悪ひび割れが起きてしまいます。こうなると、残念ながら修復は不可能です。

革は劣化するとひび割れが起こる
画像元記事 経年劣化|某ブランドバッグのレザーハンドルがひび割れ|原因と予防策

ひび割れする原因は油分だけではありませんが、ケアを怠らなければ長持ちするのは事実

こんな状況を避けるために、油分をふくんだクリームが活躍するわけです。

表面保護に役立つ

革用のクリームには、商品によって様々な油分やロウ成分が含まれています。

これらの成分によっては、革内部に浸透せず、表面にうっすら残るものがあります。この成分が水を弾き、汚れから革を守る保護膜になり、革製品を長持ちさせるのに繋がります。

余談です

くつ用クリームの中には、ロウが多めに入っている商品あります。
こういったクリームを使う際は、お手入れの最初に、クリーナーで古いクリームを落とさなくてはいけません

そうしないと、古いロウの上にクリームを塗り重ねる結果になり、クリームが革に届かず本来の効果を発揮できません。その結果、お手入れしているにもかかわらず、革が乾燥してしまい、ひび割れにつながります

私は、エム・モゥブレィのステインリムーバーでクリーニングをしています。

よりくわしい使い方は、エム・モゥブレィのステインリムーバーは革靴に必須のクリーナー|使い方解説をご覧ください。

革本来の美しさを保つ効果

クリームは革を美しく保つのにも役立ちます。油分が革をふっくらと蘇らせ、つややかな革の表情をキープしてくれるからです。

デテログ
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お肌につける化粧水や美容液のイメージです。

使用状況や革の種類によりますが、2、3年経つと、クリームを塗っているかどうかの差が出始めるように感じます。

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どうせならいい味に育てたいですよね。適度なクリームは良いエイジングを助けてくれます。

エイジングに着目したお手入れについては、あめ色の美しいヌメ革エイジングを目指すお手入れ方法~でくわしくお話ししています。

オイルでなくクリームをすすめる理由

油分を補う目的に関しては、液体のオイルでも良さそうな気が。

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オイルでも役割は果たせるけど、扱いがちょっとむずかしいんだ。

結論は液体のオイルよりクリームの方が失敗しにくいからです。

オイルは、ついつい塗りすぎてしまったり、伸ばす間もなくすぐにしみ込んでしまうからムラになりやすかったりと、扱いが難しい面があります。

クリームは浸透するまで少し時間がかかるので、伸ばしやすいメリットがあります。

革製品用クリームのおすすめは?

何に使うか?何の革に使うか?で厳密に言えば変わる場合もありますが、とりあえず一つ買うなら、コロニルのシュプリームクリームデラックスがいいと思います。

コロニルのシュプリームクリームデラックスはおすすめ

効果も大きく、靴にも財布にも使えて万能です。くわしくは、1909シュプリームクリームデラックスの万能感をレビュー&使い方をご覧ください。

革製品にブラッシングをしないとどうなる?

革製品のお手入れの基本はブラッシングです。

まず、ブラッシングの効果を確認しましょう。おもに2つあります。

ブラッシングの効果
  • ホコリを落とすこと
  • 小傷を目立たなくすること

ブラッシングの効果で傷が目立たなくなる

ちょっとした小傷(めくれたり削れたりしていない傷)なら、ブラッシングで目立たなくなる場合があります。

ステンレス定規でこすった傷(色がうすくなった部分)が元通りの色に戻りました。

写真でも見てみましょう。

同じく定規で付けた傷で色がうすくなった部分が、

革についた小傷がブラッシングで元に戻った

20秒くらいのブラッシングでほぼほぼ元通りになりました。

別の革にやすり(#240)をかけてみました。

やすりでこすった傷がブラッシングで元通りに

やすりのキズも目立たなくなりました。

デテログ
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革の回復力とブラッシングの効果どちらも偉大。

なお、柔らかい毛のブラシなら、ブラッシングは日常的に行っても大丈夫です。

では、ブラッシングしないとどんなリスクがあるでしょうか?考えられるのは2つです。

ブラッシングしないリスク
  • 革が汚れる
  • ホコリに革の油分が吸われる

ブラッシングせずにケアすると革が汚れるリスクが

きちんとホコリを落とさずにクリームを塗ったり防水スプレーをかけたりすると、汚れが革に染み込んでしまうことがあります。その結果、シミや革の劣化に繋がります

これは雨に濡れた時も同じです。汚れが水に溶けて革についたシミは簡単には落とせません。

革に載ったホコリをそのままにすると油分が吸われてしまう

ほこりっぽい作業をした後に、手がカサついてしまった経験はありませんか?革も同じで、ホコリが載ったままにしておくと、ホコリが革の油分を吸ってしまい、革に必要な油分がなくなってしまうことがあります。

たかがホコリと思ってしまいますが、侮れないリスクです。特に保管時に注意

また、汚れが載ったままにしておくとカビのリスクも高まります。マメなブラッシングで清潔に使えるといいですね。

どのブラシを買えばいい?

エム・モゥブレィのプロブラシか、コロニルの馬毛ブラシがおすすめです。

コロニルとエム・モゥブレィのブラシ

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プロブラシはしっかり目のコシ、馬毛ブラシは柔らかくデリケートな革にも安心です。どちらにするかはお好みで選んでもらってOK。

くわしくは、革職人が選んだベストな革用ブラシに検証写真を添えて。をご覧ください。

革のなめしに油分を加える理由

ところで、革って何のためにオイルが入ってるの?

一般的に、革はなめし(製造)の過程でオイルが加えられています。このオイルの主な目的は次の3つ。

革製造時にオイルを加える目的
  • 革に柔軟性をあたえるため
  • イメージした見た目や手ざわりを実現するため
  • 防水性を高めたり汚れにくくするため

オイルが革に柔軟性をあたえる

オイルが革の繊維と繊維の動きをなめらかにする潤滑油になり、革全体の柔軟性をもたらします。全く油分が入っていなかったら、多くの革は曲げるとすぐに割れてしまうでしょう。

オイルレザー独特の表現を楽しむため

革に添加するオイルは、デザインの実現のためにも使われています。オイルレザーというとツヤっぽいイメージを持つ方もいるかもしれませんが、多くは新品ではマットで光沢が弱いです。

このマットな革にツヤが出ていくのがエイジングの楽しみだったりします。

デテログ
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光沢があるオイルレザーは、アイロンやグレージングをかけたり、カゼイン(たんぱく)や薬品でコーティングしているものが多いです。

革の味って何なのか?については、「革の味が出る」ってどういう状態?経年変化と使いこんだ歴史をご覧ください。

オイルが防水性や防汚性を高める

油が水を弾くのと同じく、油分を多くふくむ革もある程度のはっ水性を持っています。

今のように高機能な素材がなかったころ、オイルやワックスで革にはっ水加工を施し、ハードな環境で使うツールに用いてきました。

ワークブーツに使われるオイルレザーや、馬具に使われるブライドルレザーが代表格です。

現代に防水目的でオイルレザーが作られることはほぼほぼ無いと思いますが、現在でもオイルが主成分の一般向け防水スプレーが販売されています。

主成分がオリーブオイルなので環境にやさしく、アレルギーなどを除けば健康被害の心配も少ないです。環境保護と健康意識の高まりから注目を集めています。

デテログ
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オーガニックプロテクト&ケアを使うならクリームは不要です。

革のお手入れ(クリームとブラシ)が必要な理由まとめ

Q
革製品にお手入れが必要な理由は?
A

長持ちさせるためと、きれいなエイジングを進めるためです。

Q
製品にクリームを塗る目的は?
A

革に柔軟性を与え、ひび割れを防いで長持ちさせるためです。

Q
革製品にブラッシングが必要な理由は?
A

汚れを防ぐためと小傷を目立たなくするためです。

お手入れが必要なのはわかったけどちょっと面倒だな。

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最初は面倒に感じるのわかります。

対策として、お手入れ自体に楽しみを見つけてみてはどうでしょうか?

革のエイジングって不思議に愛着がわいていくんですよね。大切に使ってきた証になっているからなのか、単純に味が出た革が美しいからなのか、とにかく楽しくなってきます

買った時と比べてどう変化したかな?

一歩立ち止まって、そんな風に愛用品を見つめてみる時間も有意義かもしれません。

革職人の立場だから言っているのではと考えられてしまうとそれまでですが、革を通してあなたの楽しみが一つ増えたら素敵だなと思い、お手入れの趣味を提案させていただきました。

お手入れ方法について詳しくは、革靴の基本のお手入れ方法|靴が長持ちしますや、あめ色の美しいヌメ革エイジングを目指すお手入れ方法~をご覧ください。ここにないお手入れ関連情報は、革製品のメンテナンス記事まとめ 〈職人直伝〉で見つかるかもしれません。

丸わかり!革製品のお手入れ方法|トラブルごとに解説
革製品のメンテナンス方法やケア剤まとめ、読者からの革の悩み相談などのまとめページです。革を愛するすべての方にお役立ていただけるはずです。[随時更新]

この記事は以上です。長文お読みいただきありがとうございました。

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