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〈NG〉革をアルコール消毒するのはおすすめしない|唯一の理由

革をアルコール消毒|おすすめしない唯一の理由 革製品のお手入れ方法

当記事はプロモーションをふくみます。

革に消毒用のアルコールが付いたらどうなりますか?

財布の除菌に※消毒用のエタノールを使ってもいいですか?

そんな疑問に答えます。

先に結論を言ってしますと、革の除菌や消毒にアルコールを使うのは非常にキケン

どういうことなのか?

革製品の消毒や除菌には何が使えるのか?

くわしく解説します。

※エタノールはアルコールです。

この記事を書いた人

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革職人の経験を活かし、趣味のレザークラフターや革製品のトラブルに悩む方に役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

・レザーブランド"dete"の代表
・出版書籍『革職人になる方法』Amazon手芸本1位獲得

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革にアルコール消毒|おすすめしない理由は一つ

〈NG〉革にアルコール|おすすめしない唯一の理由
おすすめしない理由

アルコールは革を傷めるから。

傷めるって具体的にどうなるのか?

具体的なリスク
  • 色落ち
  • コーティングのはがれ
  • ブツブツができる
  • 油分が抜ける

色落ちのリスク

アルコールを使うと、塗装を溶かしたり、染料を変質させてしまう可能性があります。

これにより、色がうすくなったり、シミやマダラになるなど見た目が崩れてしまうおそれがありますう。

コーティングのはがれ

アルコールの作用で革表面のコーティングを溶かしたりはがしたりしてしまう恐れがあります。

これにより革の防水性が落ちたり、ツヤがなくなったり、色落ちしやすくなってしまいます。

ブツブツができる

革をなめす段階でアイロンなどを使ってツルツルに仕上げている革の場合、水分を含むと革がふくらんでアイロンの効果がなくなり、ブツブツになってしまうことがあります

通常、アイロンを使った革の多くは表面にコーティングがしてあるため、多少の水濡れでは大きな問題にはなりません。

しかし、アルコールはコーティングを通り抜けて革に浸透してしまうため、すぐにブツブツになってしまいます

油分が抜ける

アルコールは油分を除去する作用があります。

革に必要な油分がなくなると、乾燥が早まり、ひび割れしやすくなってしまいます

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革にアルコールと水滴を垂らすとどうなるかの実験結果

革にアルコールと水をかけるとそれぞれどうなるのか?写真と動画で見てみましょう。

水も垂らしてみましたが、アルコールのようにすぐにはしみこみません。

意外にも、水をかけたところはどの革もまったく変化がありません。

革に水をかけても問題ない?

革の種類にもよりますが、きちんとアフターケアができれば、多くの場合問題ないです。

今回は、少量だったのと、濡れている間革を動かしたり触ったりしていない状況なので、まったく問題はありません。

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コロニルのレザーソープを使ったヌメ革クリーニング方法|使い方

映像で見たのがこちら↓

わかったこと
  • アルコールで濡れている間は色落ちしやすい
  • 革によってはアルコールがかかったところがシミになる
  • アイロンでツルツルに仕上げられた革は塗れるとブツブツになり、水より浸透が速いアルコールはそのリスクが大きい

革にアルコールを使った方がいい場面も

じゃあ革にアルコールを使うことはあるのか?ですが、革に生えた白カビを取りのぞくのには有効です。

カビが生えたとき

一般の方が手に入れられるカビに効く薬品としてアルコールをおすすめすることがあります。

内部にまでしみこんだカビ胞子には効かないかもしれませんが、表面に巣くったカビを除去する際に使うのには有効です。

この場合も、色落ちや変質のリスクは同様にあることを忘れないでください。

カビにはアルコールよりも別の薬品がおすすめ

カビが生えた時は、アルコールよりもモールドクリーナーやカビ革命などのカビ専用の薬品の方がおすすめです。

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カビが生えた革製品を元通りにする方法はただ一つ!

革の消毒がどうしても必要な時

やむを得ず使用する必要がある場合は、以下に気をつけてお使いください。

革の消毒時に気をつけること
  • 目立たない部分で試す
  • 強くこすらない
  • 布にしみ込ませ、表面をサッと拭くにとどめる

革のウイルス除去にアルコールは有効?

厚生労働省発表のデータによると、アルコールはモノのウイルス除去に有効とあります。

参考 新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について|厚生労働省

ですが、そのデータによると、アルコール以外にも消毒に使える薬品があるようなので、そちらを使うことをおすすめします。

革の除菌に使えるクリーナー

革用の石鹸や除菌効果があるクリーナーをおすすめいたします。

石鹸や水

石鹸や水なら、きちんとアフターケアをすれば大きなダメージは避けられます(革によっては多少色落ちはします。種類によっては水が厳禁な場合もあるので購入店に要確認)。

特に、革専用の石鹸なら、アルコールよりも安心して革製品の消毒やウイルス除去ができます

例えばこれら⇩

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革の洗い方については、くわしくは↓の記事をご覧ください。

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革製品の消毒とウイルス除去についてくわしくまとめた記事はこちら↓。

革製品の除菌&消毒に使えるクリーナーと薬品をプロが解説
カビその他の除菌にはモールドクリーナーやモールドクリーナーシートが有効です。コロナウイルスに効果があって革にも使えそうなのは石鹸(界面活性剤)溶液です。厚生労働省のデータに基づいて書いています。

抗菌効果がある革用クリーム

レザーケア製品メーカー大手のコロンブスが、抗菌作用があるクリームが販売を開始しました。

抗菌剤を配合した保革クリーム。革に抗菌効果を与えながら栄養を補うことができます。

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【用途】靴、財布、レザーウェア、ハンドバッグ等の皮革製品

手指消毒にも注意!大切なバッグが台無しに?

お店や公共施設に置かれた消毒液にも気をつけましょう。

消毒液がかかってブランドバッグが変色した

塩素系漂白剤を手指消毒として出入り口に置いておくのやめてほしい。。。
泣いてる

引用元 Twitter

問い合わせしたところ
塩素系漂白剤は使用しておらず
“77%の高濃度エタノール”だそう。
(商品名は控えます)

引用元 Twitter

『今までこの様な問い合わせはない』『塩素系の商品は使っていないが、高濃度アルコールでも革製品が変色することがあり私の時計のベルトも変色した事がある。』だそうです。気をつけよう

施設に置かれていた消毒スプレーを使ったところ、スプレーがかかったバッグが色落ちしてしまったようです。

※ツイートに塩素系という表記がありますが、アルコールの間違いだということです。

手指消毒スプレーがかかった場合だけでなく、アルコールが乾く前にバッグや財布にさわっても同様に色落ちやコーティングの剥がれや変質が起こり得ます

アルコールが完全に乾いてから触るようにしてください

デテログ
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アルコールが垂れて靴にかかるのにも注意!

アルコールが革製品にかかってしまったら…

乾くまでは触らないようにしてください。

乾いた後、色や状態に変化が無ければ特に問題はありません。色落ちなど状態が変わってしまった場合、ご自分で元に戻すことはむずかしいです。

専門の修理業者に依頼して染め直しをしてもらうことをおすすめいたします。

たとえばこちらのリナビスさん。

全国送料【無料】!皮革専門全国宅配クリーニング

染め直しから修理まで引き受けてくれるようです。

革以外も|アルコールは取り扱い注意です

アルコールで変質するのは革だけではありません。木や布や金属やプラスチックなど、あらゆる素材そのものや塗装に影響する恐れがあります。

デリケートな方はちょっと手についただけでがっつり肌荒れします。

濃度70%を超える消毒用アルコールはそういうものだっていう理解は必要ですね。

引用元 Twitter
デテログ
デテログ

革以外のバッグや衣類やアクセサリーにも気をつけてくださいね。

革をアルコール消毒がおすすめできない理由のまとめ

革をアルコール消毒してはいけない理由について解説しました。

理由は革に悪影響があるからですが、具体的にいうと下にまとめるとおりです。

✔色落ちのリスクがある
✔シミができるリスクがある
✔その他さまざな変質リスクがある
✔革に必要な油分が抜けてしまう

大切な革製品を一発でダメにしてしまう可能性があります

カビが生えてしまった時など、やむを得ない場合以外は手を出さないようにしましょう。

この記事は以上です。長文お読みいただきありがとうございました。

他にも革のお手入れやあつかいの注意について書いています。

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