有機溶剤を使っていないクリームをすすめられました。どんな商品がありますか?
そんな方に向けて、有機溶剤フリーのクリームを一挙紹介します。
たくさんの商品があるので、詳しくない方でも迷わないように、記事の最後におすすめのクリームについても書いておきます。
- コンディショニングクリーム / コロンブス
- モイスチャークリーム / コロンブス
- リッチモイスチャークリーム / ブートブラック
- スロンスクエア デリケートクリーム / コロンブス
- クリームナチュラーレ / エム・モゥブレィ
有機溶剤フリーの革用クリームまとめ
有機溶剤が使われていないクリームを紹介します。
シュプリームクリームデラックス / コロニル
このデテログでも頻繁に登場するクリーム。
多少ですが防水効果があり、保湿効果が高く、また繊細な革にも安心してつかうことができるので、デリケートクリーム同様に活躍してくれます。
詳しくは、関連記事 1909シュプリームクリームデラックスの万能感をレビュー&使い方をご覧ください。
革小物用 コンディショニングクリーム / コロンブス
デリケートな革の財布や名刺入れなどに最適なクリーム。革にやさしいと言われる弱酸性の製品です。
実際に使ってみましたが、無事うちの一軍クリームに仲間入りしました。
スクワランオイルが、皮革の潤いを保ちます。皮革表面に薄いワックス膜を作り、皮革を保護する植物性のカルナバワックスも配合しています。
皮革表面にサラサラとした感触を与えるコーンスターチ、消臭効果のある緑茶エキス、カビ止め剤を配合しています。
引用元 コロンブス公式サイト
コーンスターチで手ざわりを調整したり、消臭効果やカビ止め効果があったりと、日本の会社らしい気配りが行き届いたデリケートクリームです。
ネル生地付きもうれしい。
くわしくは 関連記事 革小物用コンディショニングクリームの使い方とレビュー(コロンブス)で解説しています。
革小物モイスチャークリーム / コロンブス
革のエイジングを楽しむのに最適なクリームです。こちらもネル生地付き。
先に紹介したコンディショニングクリームと同列のラインの商品ですが、中身は全くの別商品。
中でも大きな違いはこちらのクリームが水分をふくんでいない油性な点。
成分:ホホバオイル、ラノリン、ミネラルオイル
色:ニュートラル
種類:油性
ホホバオイルやラノリン(高精製ウールグリース)、ミネラルオイルといったナチュラルワックスが成分なので、肌に触れることの多い革小物に安心してお使いいただけます。また、油性ですので伸びがよく、小さな革小物にも塗りやすい質感になっています。
コンディショニングクリームは乳化性(水と油が混ざった状態)で、水分が多めになっています。対してこちらのクリームはほとんどの成分が油。
オイル分が水をはじくので革の防水性もアップします。
保湿や柔らかくする効果は高いですが、塗りすぎると効果が強く出すぎることがあるので注意しましょう。具体的には、柔らかくなりすぎたり、表面に残ってべた付いたりします。
関連記事 コロンブス革小物モイスチャークリームの使い方|色が濃くなる?
関連記事 コロンブスのモイスチャークリームとコンディショニングクリーム比較
リッチモイスチャークリーム / ブートブラック
高級なヘアオイルや化粧品に使われるアルガンオイルを配合したなんとも贅沢なレザーローション。
クリームという名前が付いていますが、トロっとした質感で液状に近いです。
●抗酸化作用の高いオイルとバターが革の劣化をおだやかにします。
引用元 銀座大賀靴工房 楽天市場店
カーフの靴に使ってみたところ、硬化した革がふっくらと柔らかくなりました。とても良い感じです。
また、酸化しにくいのはうれしい。
タンニンなめし革などデリケートな革は、クリーニングで古いクリームを取り去ることがおすすめできない(革にダメージを与える)。
酸化しにくい高品質なオイルを使うのはいい選択でしょう。
※素上げのヌメ革にはおすすめしません。
関連記事 BBリッチモイスチャーは靴のメンテに最高|ヌメ革には?
デリケートクリーム / サフィール
植物性の保湿エキスやオイルを中心に配合されたフランス製クリーム。
使い始めは少し臭いが気になりましたが、品質はいいです。
革製品の製作時に革をやわらかくしたいとき、かつ撥水性を高めすぎないようにするときはこれ。
デリケートクリームの中ではお値段ひかえめですが、有機溶剤フリーで柔化効果も高いとコスパが高い商品です。
関連記事 サフィールのデリケートクリームはヌメ革におすすめ!ただし難点も
クリームナチュラーレ / エム・モゥブレィ
シダーオイル、パームオイル、ビーズワックス等の天然油脂を主成分としたM.モゥブレィブランドのハイグレードライン皮革用クリームです。
自然な風合いを活かし、コンディションをアップします。ベタ付かず自然な仕上がりは、素材の持ち味を引き出しソフトレザーに最適です。皮革に深く浸透し、乾燥・ひび割れから守り製品を長持ちさせます。
定番ブランドエム・モゥブレィの最上級デリケートクリーム。
アロマ効果もあるシダーウッドオイル、ヤシ油、蜜蝋など、天然素材をふんだんに使った贅沢なクリーム。
革をやわらかくする効果が高く、栄養を与えるのに最適なクリームです。
詳しくは、関連記事 クリームナチュラーレのメリットとデメリット|使い方のポイントをご覧ください。
スロンスクエア デリケートクリーム / コロンブス
●弱酸性、無溶剤タイプのクリームです。
●防カビ剤配合のためカビの発生を抑えるのに効果的です。
薄い。知っているクリームの中で一番薄い・・・
悪口ではありません。絶妙に薄く配合されているからこそ、デリケートな革にも安心して使うことができるのです。
もちろん、過度な効果は期待できないので、しっかり柔らかくしたいとか、がっつり保湿するには不向きです。
塗りやすさも良い。
ネット上の情報が少ないクリームですが、どんな革にも安心して使えるクリームという点で重宝します。
防カビ剤配合もうれしいですね。
関連記事 スロンスクウェアデリケートクリームをレビュー|革に優しくて安心!
スペシャルナッパデリケートクリーム / サフィールノワール
ミンクオイルやホホバオイルなど、動物性・植物性のオイルが配合された上級ラインのデリケートクリーム。
【ワンポイントアドバイス:油シミの予防として】
お手入れ不足で革から油分が抜けすぎてしまった靴や、淡色革の靴などは、いきなり油分の強い靴クリームを塗ると、油分が浸透しずぎてシミのようになる場合があります。
その予防として、まずこのスペシャルナッパデリケートクリームを塗布し、靴を潤いのベールで包んであげた後に靴クリームを塗ると、急な油分の浸透を防ぎ、油シミを防ぐ事ができます。
引用元 サフィールノワール楽天市場店
デリケートクリームは乳化性クリームの中でも水分量が多く、革に与える影響が強すぎないのが特徴。だから繊細な革にも安心して使えるのですね。
良いオイルが使われているから、革に深く浸透してやわらかさを保ってくれます。
ラナパー
ラナパーは万能に使えて初心者の方にも扱いやすいクリーム(ワックス)です。
ロウが入っていて保湿成分は少なめなので、乾いた革や靴の履きおろし、濡れた革製品の手入れなどには不向きです。
ふだんのお手入れにラナパーを使うのはアリですが、時々デリケートクリームを塗って保湿してあげましょう。
関連記事 「ラナパーは革に悪い」は本当か?|デメリットとメリットを解説
ブリオ / コロンブス
シリコン配合で簡単にツヤが出るクリーム。手ざわりもよく防水効果も出ますが、シリコンの被膜でテカテカになる仕上がりは好みがわかれるところかもしれません。
塗りすぎると不自然なツヤが出すぎてしまうこともあるようです。
関連記事 皮革用クリーム Brillo(ブリオ)はヌメ革に使える?《革の悩み相談》
有機溶剤フリーのメリットは?
有機溶剤を使っていないクリームのメリットは、ざっくりいうと、革にやさしいということです。
有機溶剤は、革の色落ちを引き起こしたり、ツヤ加工を落としてしまったりするリスクがあります。
繊細な革製品には、有機溶剤を使っていないクリームを使うことをおすすめします。
財布や名刺入れなどの革小物用の革は靴用の革よりも繊細です。
有機溶剤がダメージになってしまうことが多いので、有機溶剤が多く含まれたクリームはおすすめしません。
まとめ。おすすめの有機溶剤フリーのクリームは?
有機溶剤を使っていないクリームについて書きました。
これだけの選択肢がありますが、その中で特におすすめなのはコチラ。
この2つは万能で失敗も少ないクリームです。
シュプリームクリームデラックスの方が濃厚少し濃厚で少し防水効果もアリ。
コンディショニングクリームの方がよりデリケートな製品に使えるクリームだと思います。
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