自宅で使える『革の型抜き用ハンドプレス』の比較記事です。
ベルメックスの2tプレスとRV-2000を購入して比べてみました。
株式会社ロードプランニングと五助屋レザーさん共同開発のプレス機。
先に結論を言ってしまうと予算が許すならRV-2000が断然おすすめ。
RV-2000が届いた翌月にはベルメックスを手放していました。
伝えたいのはこれだけですがでが、ここで終えてしまったら『具体的にどうおすすめなのか?』がわからなくて何の参考にもならないですよね。
ここからは、
- どこが違うのか?
- どんな人におすすめなのか?
- 他の選択肢は?
について掘り下げていきます。
革の型抜き用プレス機比較|RV-2000とベルメックス2t
機能的な面全てでRV-2000が上と断言しても過言ではないです。
ちなみに、これはベルメックスの品質が低いということではないです。
いろいろな用途に使われることを想定したベルメックスに対し、こちらのRV-2000は革の型抜きという限定的な使い方に特化した商品。
立ち位置が違います。
表で比較
ベルメックス2t |
RV-2000 |
---|---|
本体サイズ | |
△ 大きい。長いハンドルバーの置き方に困る。 |
◎ コンパクトな卓上サイズです。 |
パワー | |
△ 抜くのに力が必要。 |
◎ 驚くほどラクに抜ける。 |
設置環境 | |
△ ボルト等で固定が必要。 |
○ 固定は不要。 |
抜ける革のサイズ | |
△ プレスする面が小さく、大きな抜型は不可。 |
◎ 幅約26㎝くらいまで対応。本体奥が空いているため長い抜型も使える。 |
安全面 | |
△ 工業製品そのもの。角ばっていたりボルトむき出しだったり。 |
◎ 安全性は高い。オイル漏れの心配も無さそうで、革を汚すリスクも低い。 |
精度 | |
○ 革抜きに支障はないがガタつく。 |
◎ ガタつきはない。 |
価格 | |
◎ 革抜き用アタッチメント込みで2万円強。 |
△ 約18万円。 |
ベルメックス2tプレス機を使った感想
小さめの抜型やポンチ(穴)が多くない型、シンプルな形の型なら比較的スムーズに抜けます。
ハンドル
既存のハンドル ※☟写真 では力が足りず抜くのは困難。
なのでもっと長いバー(抜型屋さんに用意してもらった)を装着し、最大限長く伸ばして使っている方が多いと思いますが、これが場所を取る。
☟動画参照。
壁に立てかけて置くか都度はずすしかない。しかも意外と重いです。
抜型をセットする面のアタッチメント含め、そのままでは革抜きに使えません。
購入する際は抜型屋さんに相談しましょう。
プレス面
手のひらサイズです。大きな型だと複数回ずらしながらやっと抜ける感じ。
この面のサイズはどの抜き型業者さんが作ってくれたかによるかもしれませんが、あまり大きな面だと精度が保てなさそうなのでむずかしいのでしょう。
RV-2000を使った感想
フォルムはイカついですが、アルミのシルバーカラーなので圧迫感はさほどないです。
ラクラク扱えて、革を抜くのが楽しくなります。
- 従来のハンドプレスでは不可能だったB5以上の抜型が使える
- 軽々抜ける
- 安全
- コンパクト
B5が一発で抜ける広いプレス面
B5サイズが一発で抜ける。
卓上ハンドプレスでこの性能は画期的です。
奥が中空の門型構造もすばらしい。
長いパーツの抜きができます。
ちょっと変わった使い方ですが、次のようなこともできます。
力がいらない
軽々と抜けます。
安全に使える
むき出しのボルトや出っ張りなどがなく、家庭で使う際にも安心感があります。
卓上サイズでコンパクト
机の上で使える利点は大きい。
ベルメックスはボルトで固定する必要があるので、専用の台が必要になります。その点こちらのRV-2000は卓上サイズ。
リアルに部屋のスペースを圧縮でき、片付きます。
RV-2000の使い方
白い台の上に革の銀面を上にして置き、その上に抜型をセットします。
あとはハンドルを下げて押し込むだけ。
できるだけプレス面の中央付近に力がかかるようにしましょう。隅だけに力がかかると故障のリスクが高まります。
気付いた点なのですが、
白い台を引き出すと落ちてしまう。なので、、、
ゴム板などで調節すると使いやすいです。
この時、本体の台よりも高く調節してはいけません。少し手前に傾くくらいに調節しましょう。
RV-2000は万人向けでない。タイプ別のおすすめ機を提案
べた褒めしたRV-2000ですが、実は万人向けではありません。
なぜなら、コンパクトだといってもやはり場所は取りますし、安い買い物ではないから。
趣味で使う方には他にも良い選択肢があります。
プロの方 RV-2000が断然おすすめ
趣味でバリバリ作る方 RC-2000か、予算が許すならRV-2000がおすすめ
一台でいろいろやりたい方 ALL-2000はどうでしょうか?
予算をおさえたい方 ベルメックス(要カスタム)
今回、RC-2000、RP-2000も検討対象でしたが、五助屋レザーさんの☟の動画を参考にし、RP-2000の後継機種だというRV-2000を購入するにいたりました。
五助屋レザーさんのお店でも購入できます。
RV-2000
ハンドプレス機 RV-2000先ほど紹介した通り、機能的には申し分ない。
あとは下位機種RC-2000と10万円近くある価格差をどう感じるか?でしょうか。
RC-2000
ハンドプレス機 RC-2000RV-2000よりもコンパクトでグッと軽い。
RC-2000・・・10kg
それでいて、RVほどではないですが広いプレス面で、大きな型抜きも可能。
価格も半額程度と、コスパはかなり高いです。
ALL-2000
ハンドプレス機 ALL-2000アタッチメントを使うことで、金具の打ち付けや刻印、菱目打ちの音を無くし、正確に行うことができます。
もちろん型抜きも可能。
大きな型を抜くのはむずかしいと思います。
その点はRC-2000やRV-2000に軍配が上がります。
ベルメックス2tプレス機
ここまで紹介してきた機種は全て革専用で、改良された後発品。
さすがに、多用途で昔ながらのハンドプレス機ベルメックスでは分が悪いです。
その代わり、コスト面では圧倒的な強みがあります。抜型用オプションを入れても2万円台で手に入るはず。
購入する際は抜型屋さんに相談することをおすすめします。
まとめ
ベルメックスのハンドプレスとRV-2000の違いについて書きました。
-
大きなパーツの抜型が使える
-
軽々と抜ける
-
安全
-
コンパクト
仕事で使っているなら買って損はないでしょう。
趣味でも、バリバリ作るなら、それでいて予算が許すならアリだと思いますよ。
あとはRC-2000とALL-2000も検討してもいいかも。
比較対象として紹介しましたが、ベルメックスのハンドプレスが悪いということではないです。
レザークラフト専用でないにも関わらず型抜きにも使えて安価なので、こちらも選択肢の一つとして考えても良いと思います。
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