ちょっとマニアック?なドイツのシューズブランド『トリッペン』の革靴についてと、タンニンなめし革靴の楽しみ方とお手入れについてお話します。
8年履いたtrippen(トリッペン)のTyler m/cuoio-wax(ブラウン)の経年変化
☝新品。
次は8年履いた状態(メンテナンス後)
trippen(トリッペン)のTyler mってどんな靴?
バレリーナをモチーフにした靴
中性のバレリーナをモチーフにデザインされたそうです。
つま先から履き口にかけての流れるようなラインが美しいです。特に横か斜めから見たところ。
ドカジュアルだけど安くない靴
デザインはドカジュアルだけれど、結構いいお値段。税抜き45,000円です。
日本人のライフスタイル的には(外国のことは知りません)、この金額を払うなら、ドレス寄りに履ける外羽根のプレーントゥやローファーをとなる方が多いのかな?と。
履き心地
何年か前に流行った靴で、履いているだけでエクササイズができるものがありましたね。
それと同じような履き心地なのかなと思います。
ソールに、次の一歩に踏み出しやすい傾斜がついていて歩きやすいということなのだと思いますが、これがとにかく電車で揺れる!
吊り革を持たずに電車内で立つと良いトレーニングになります。
Tyler mについて思うことのまとめ
ググってみると、Amazonは在庫無し、上位表示されるセレクトショップも同様、楽天ではレディースの在庫が少しあるけど情報が古そうな感じ。
売れ線ではない上に、日本ではあまり動かない(特にメンズは)ジャンルの靴なのかもしれません。
私的にはとてもツボなデザインなのですが、これは好みの問題ですからね。
trippen(トリッペン)のタンニンなめしカーフ『waw』のメンテナンス方法
トリッペンのTyler mは、タンニンなめしで染料染めのwawという革が使われています。
革職人的に言えば、普通はこの手の革(タンニンなめしで顔料を使っていない革)を靴には使わないです。
その理由は、水に弱くて型崩れしやすく、さらに作りにくいから。
でも、その分使い込むといい味に仕上がります。
メンテナンス方法
トリッペン以外でも、タンニンなめし革シューズのメンテナンスの参考になると思います。
この手のタンニンなめし革を手入れする場合は、普通の靴とは違った気づかいが必要です。
手順を追って失敗の無いお手入れをしましょう。
- ブラッシング
- クリーナー
- デリケートクリーム
- ブラッシング
- クリーム
- 仕上げブラッシング
タンニンなめし革の手入れの考え方
なお、これが正解というわけではなく、あくまでも私のおすすめ方法です。
ロウ多めのシューポリッシュは不要
シューポリッシュは鏡面仕上げにする場合に必須のワックスなのですが、今回はパス。
タンニンなめし革靴を鏡面仕上げにすると逆にイケてない感じになってしまうので。
液体のクリーナーに注意
液体のクリーナーも注意です。
タンニンなめしは普通のクロムなめしに比べて水分を吸いやすいので、クリーナーも吸い込みすぎシミができたり変質してしまったりのリスクがあります。
今回は様子を見ながら行いましたが、心配なら使わない方が無難。
ブラッシングをしっかりと
タンニンなめし革は水分を吸いやすい分、汚れも浸みこみやすい。
きちんとブラッシングを。
保湿をしっかりと
デリケートクリームでしっかり保湿しましょう。
その上にシュークリームや油分を含んだクリームを塗るとなお良いです。
メンテナンス後とメンテナンス前比較
クリームを塗って磨いたことでツヤが増しています。
色が濃くなって乾燥シワが減りました。
靴に残っていた余分なロウ(白い部分)がなくなり、全体にツヤが出ています。
使ったメンテナンス用品
ブラシ
ブラシは豚毛と化繊仕上げブラシを使いました。
ブラシの選び方については革職人が選んだベストな革用ブラシに検証写真を添えて。をご覧ください。
クリーナー
水性で使いやすいこちらがおすすめ。
くわしい使い方は、エム・モゥブレィのステインリムーバーは革靴に必須のクリーナー|使い方解説をご覧ください。
クリーム
デリケートクリームはこちら。
クリームはこちらがおすすめ。
まとめ
Tyler mは、日本の靴のカテゴリに収まらないので、恐らく日本人男性からの需要はかなり少ない靴。トリッペンを履いている男性に会ったことがないです。
ドカジュアルなのに安くないですが、私はこのデザインが大好きで、写真を撮りながらうっとりしていたりします。
ビルケン好きならグッとくるかも。ビルケンの3倍の値段でビルケンほど履きやすくないですがw
公式サイトも在庫が揃っていなかったりするので、今後継続するのかどうかわかりませんが、興味があったらお店に行って一度履いてみてください。
- trippen 原宿
- trippen 代官山
- trippen 名古屋
- trippen 神戸
- trippen 熊本
万人受けはしないけど、心をつかまれたらズブズブと引き込まれる、そんな靴。
安藤製靴のクロムエクセルの靴のメンテナンス記事です。よろしければ一緒にご覧ください。
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